IBS Japan

IEC 61850が変電所のスマート化を実現

スマートグリッドの中枢となる世界的な電力規格IEC 61850の最終目標は、電力変電所に多くのインテリジェンスと、より完全なオートメーションを構築することにより電力配電産業を変革することにあります。インテリジェント電子デバイス(IED)を使用することにより新しいコントロールと変電所のプロセスレイヤの奥深くにまでオートメーションを拡張することができるので中央からリモートステーションへのリアルタイム監視と管理が可能となります。IEC 61850に従ったインテリジェント変電所は、下記の3つの基本的な機能により特長付けられています。

• すべてのプライマリ変電所のマシナリ(スイッチギア、変圧器)は、比較的高レベルのデバイスインテリジェンスにより設計されています。
• すべてのセカンダリデバイスは、ネットワークに接続されています。
• すべてのルーチンオペレーションおよび管理は、完全にオートメーション化されています。

システム可用性の最大化

変電所の可用性と安全性を最大化することは、送電網およびオペレータ両方だけでなくSAS(変電所オートメーションシステム)インテグレータにとって究極のゴールです。適切に最適化されたSASは、変電所の安全で連続的なオペレーションを保証します。

変電所の毎日のオペレーションは、次の3つのステートに分類されます

ステート1は、システムが健康的で適切に機能している時。ステート2は、システム可用性の低減および/または安全性のない状況をつくりだすエラーに遭遇した時。ステート3は、ステート2のエラーが検出され、そしてステート1にそれを戻すためにシステムの利用対策がとられたとき。最適化されたSASは、次の3つのアプローチを通して変電所の可用性を最大にすることができます。

• エラー確率を最小化： どんな形であれエラーの可能性をカット。
• 迅速なエラーの検出： エラーを検出するためのスピードを増大することにより可能な限り中断を最小限に抑える。
• エラーリペア性を最適化：効率および効果を高め変電所の障害を解決する。