スマートグリッド

製品・技術情報

Moxaのソリューションが送電網のスマート化および効率の向上

2012.07.05

スマートグリット / 概要

概要
ソリューション

スマートグリットとは？

CO2ガスの排出削減のために従来の化石燃料からソーラー発電、風力発電、地熱発電などの自然エネルギーを導入する再生可能エネルギーの利用が世界的に活発化しています。しかし、ソーラー発電や風力発電は、天候に左右されます。ソーラー発電は、太陽が出なければ発電しません。また、風力発電の風車は、風が吹かなければ回転しません。このように"安定した発電量の確保が難しい"という欠陥を抱えています。
一方、従来の発電システムにおいては、発電の効率化、低炭素化を進める必要があります。また、需要側でも電力の効率的利用を促す必要があります。従来のようにユーティリティから一方的に給電するのではなく、一般家庭・オフィス・工場を含めたエンドユーザとのインタラクティブな通信を行い、異なる電力需要にきめ細かく対応する必要があります。
スマートグリッドは、発電から消費に至るまでの電力供給システム(発電側、送電網、需要側の様々なデバイス)の先進の通信技術と、IT(インフォメーションテクノロジ)とが融合され完全な電力網を形成するために、感覚要素(sensory elements)で接続します。情報は、統合され電力リソースの最適化、コスト削減、信頼性の向上、電力効率化の強化をするために分析されます。

スマートグリッドを始めとして、日本政府は海外への展開のための最重点支援として、鉄道、再生可能エネルギー、原子力、水、CO2ガスの排出が少ない石炭火力などの11分野を掲げ民間への支援を行うと発表しました。特に、スマートグリッドは、米国、中国、インドなどの海外市場の拡大が予想されています。
スマートグリッドで使用するデバイスは、厳しい環境においてシームレスな運用が要求されるため信頼性が高く、例え障害が発生しても高速にバックアップできるリダンダント(冗長度)技術および、セルフヒーリング(自己治療)技術、低温から高温までワイドの動作温度サポート、またスマートグリッドの一端を担うインテリジェント変電所のためのIEC-61850-3およびIEEE1613認証規格の産業用イーサネットスイッチ、産業用組込PC、メディアコンバータなど、これらのシステムに使う必要があります。
既存の電力供給システムは、高電圧と大規模な電力ネットワークを含む"集中化した電力供給"が行われています。この種の電力供給は、電力ネットワーク障害により、全電力システムに膨大なインパクトを及ぼす可能性があり、また広範囲にわたるシステムのシャットダウンを引き起こします。このため、各国の政府は集中化したネットワークに代わり、スマートグリッドソリューションによる分散化電力ネットワークを構築しています。分散化電力ネットワークは、発電、電力送電、電力配電を含み、高度にインテグレートされます。電力メータおよび冷蔵庫、テレビ、洗濯機、PCといった家庭用電気製品はネットワークの一部と考えられます。分散化電力ネットワークの設計および管理をするエンジニアは、エネルギー管理、データ通信、情報分析を含む多くのタスクを処理しなければなりません。

何故スマートグリッドが必要？

スマートグリッドソリューションの使用することは、以下のメリットを提供します :

エネルギー使用の効率の強化
分散化発電システムおよび再生可能エネルギーソリューションの割合の上昇
電力供給の柔軟性の強化
エンドユーザに電力供給をするための全コストの削減
電力供給の安定性と品質の改善
エネルギー供給にかかわるすべての側面の安全化

スマートリッドのアーキテクチャ

スマートグリッドは、今日の送電網に比べてより優れたインテリジェント、速い反応、順応性がある送電網を形成作します。情報収集および意思決定は変電所レベルで行い、電力給電指令管制センタは戦略的な送電網のインテリジェント管理を取り扱います。その一方、自動化管理は、送電および配電を取り扱います。インテリジェント変電所は、電力消費、スイッチボードオペレーション、情報収集、変電所の意思決定を行い、電力給電指令管制センタにリポートを返します。更にスマートグリッド変電所は、AMIバックホールにおいて、また配電オートメーションは、洗練されたメータリングのためのプライベートネットワークを確実にするために大きな役割を演じます。
インテリジェント送電網は、強力なネットワークと通信インフラストラクチャを含むスマートなバックボーンを必要とします。通信ネットワークの必要条件は、スマートグリッド自体と密接に結合し、スケーラブルな帯域幅、強力なセキュリティ、高いネットワーク信頼性と可用性、費用効果といった問題を包含します。電力送電システムの前進、およびゆるやかな集合は、ローカル変電所LANレベルおよび広域の変電所WAN接続性の両方で共通のIPおよびイーサネットインフラストラクチャの方向にあります。イーサネットベースの変電所ネットワークは、電力システムの通信革命の欠くことのできないツールになることが確実です。