AS/RS(Automatic Storage and Retrieval Systems=自動倉庫) および AGV(無人搬送車) を含む AMH(Automated Material Handling)システムは、世界中の製造施設や倉庫において重要な役割を果たしている、現代の"コンベヤベルト"です。これらのマシンは現在、製造施設に定着し、今後ますますIoTと結びついて導入が期待されています。しかし、成功しているAMHの設置のすべての背後には、マシンと人の間の相乗効果を提供する、強力なワイヤレスソリューションが存在します。
それでは、次の5つのチャレンジを通して、ワイヤレスデバイスがAS/RSおよびAGVシステムに適正に機能しているかどうかを見てみましょう。
質の低いローミングパフォーマンスは、生産性と効率の低下に繋がる可能性があります。AMHシステムに設置されたクライアントデバイスは、1つのAPから他の異なるAPにローミングするローミングタイムが非常に短いか、ゼロハンドオーバタイムを実現する最新のワイヤレス技術を搭載する必要があります。さらに、システムのダウンタイムを回避する必要から、すでに実行中のタスクが完了していることを確認するために、スループットを維持することが絶対に必要です。クライアントハンドオーバタイムのために、現在の業界のベンチマークはミリ秒のオーダです。
802.11n無線LAN規格をベースにしたワイヤレスデバイス、または準拠したものには、以下の利点があります。
これらの機能は、重要な産業用アプリケーション向けのワイヤレスデバイスを選択する際に、最も気になる項目です。複数の送信ストリームをサポートすることができるMIMO技術は、倉庫のような環境で無線LANネットワーク範囲を最大化する上で重要な要素です。
AMHシステムに設置するワイヤレスデバイスは、周囲環境からのESDや同じ電源を共有している他の機器の突入電流に晒されています。その結果、ワイヤレス接続障害が発生し、極端な場合には、デバイスの損傷にまで至ることがあります。システムインテグレータが行う一般的な対策は、デバイスの電源やアンテナにアイソレータを追加実装する方法です。しかし、数百ものデバイスにこれらのアイソレータを実装するとなると、膨大なコストが掛かります。この場合は、電源およびRFアイソレータを組み込んだデバイスが最も効果的なソリューションとなります。
AMHシステムが設置される車両やシャトルは常に移動しています。そのため、激しい振動に長時間晒され、部品の破壊や緩み、最終的にはデバイスの完全な故障に繋がります。これらの移動プラットフォームに搭載されるワイヤレスデバイスは、連続的な振動に対処したメカニズムを提供する必要があります。IEC 60068-2-6規格準拠のビルトインワイヤレスデバイスは、厳しい車載振動に対して完全な保護を提供します。
AMHシステムは、多くの場合、氷点以下の冷蔵倉庫を含む過酷な産業環境で操作するため、AMHシステム機器に設置するワイヤレスデバイスは、-40~75℃の幅広い温度範囲に耐え、また、埃や水の浸入に対しても保護されていなければなりません。
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ホワイトペーパー:AS/RSおよびAGVシステムのための中断のないワイヤレス接続性に必要な5つの重要な要素
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