IO-Link ゲートウェイを導入することでセンサのパラメータ設定リモート化とマルチベンダー対応が可能になり作業員の工数負担とコストを削減
あるパッケージング工場でプリントされているラベル印刷は、異なった形状や内容のものを一つ一つ印刷する必要がありました。また、パッケージング作業は大型のマシンを使用するため、作業員の危険防止を考慮し安全柵内でのみ作業が行われていました。そのラベル印刷は、プリントするラベルによって「光度センサ」のパラメータ設定を都度、変更する必要がありました。その変更を行うためには、すべてのマシンが停止した後に安全柵内にある光度センサの設定を作業員が柄の長いドライバーを使って行わなければならなかったため、作業工程上のすべての安全チェックポイントを通過しなければならない手間と、マシンを停止することによって多大なコストが発生していました。
また、光度センサのパラメータの変更を行う以外にも、アセンブリーラインから処理されるパッケージ数をカウントするための光電センサからのプロセスデータも収集したいと考えていました。タイムリーに製造数の調整が行うためにこのデータを取得したかったのですが、データの収集が難しく、PLC(シーケンサ:制御装置)で追加のプログラミングを行う必要がありました。光度センサや光電センサ以外にも、工場の作業フロア内には数多くの異なるメーカー製のセンサが設置されていました。それぞれのセンサは、異なる用途/ 目的で設定されていましたが、メーカーがバラバラなことでインストールやメンテナンス、モニタリングといった設定作業を行うことが大変困難であり、工数とコストが発生していました。この工場では、IO-Link を使用することで、こうした課題を解決できることを知り、すでにIO-Link センサを購入していましたが、センサをまとめるゲートウェイを導入していませんでした。色々な企業のゲートウェイを試してみたのですが、Comtrol 社のユニットのコンパクトさとPLC とのインテグレーションの簡易性が決め手となり、『IO-Link Master 4-EIP』が導入されることになりました。