導入事例

製造業

Moxa

冷凍冷蔵倉庫の凍結しないワイヤレス通信の実現

アプリケーション 自動倉庫
ロケーション 中国

概要

自動倉庫システム(AS/RS)は、保管プロセスの効率を高めるために倉庫内で使用するスマートシステムです。このAS/RSは、棚の間で物品を自動的に上下・前後に移動させ、人為的ミスの可能性を排除するシャトルストレージシェルフ設計がされています。中国のAS/RSメーカーは、食品会社が低温で生鮮食品を保管するためのスマートストレージ倉庫の開発を支援しました。このアプリケーションには信頼性の高いワイヤレスネットワークが必要でした。

常にモバイル機器の中心にあるのは、コントロールセンターと多数のシャトルシステム間の通信を可能にするワイヤレスデバイスです。これらのシャトルシステムは多くの商品を運搬するためのスペースが限られているため、シームレスなオペレーションを保証するために、ワイヤレス機器はコンパクトでありながら堅牢な設計でなければなりません。

課題・ニーズ

  • 氷点下以下の温度環境下で正常なオペレーションの維持
  • スペースに制限があるシャトルシステムに搭載するために必要な、スモールサイズのワイヤレスデバイス
  • シャトルシステムのリアルタイムコントロールと監視を確実に実現する高速ハンドオーバータイム
  • コントロールセンターとの接続を維持するための、シャトルシステムの完全なワイヤレスカバレッジの維持
  • シャトルシステムの駆動用モーターから発生する電気的干渉からワイヤレスデバイスを保護する絶縁設計

Moxaのソリューション

AS/RSは商品の保管や入出庫を容易にし、手作業と比較して生産性を向上させます。しかし、AS/RSの成功は、ネットワーク全体の信頼性の高いワイヤレスデバイスの展開に大きく依存します。AS/RSのシャトルシステムが最高のパフォーマンスでオペレーションを維持するために、MoxaのAWK-1131Aワイヤレスデバイスは、コンパクトでありながら堅牢な設計、シームレスなローミング機能、より広範囲なワイヤレスカバレッジという3つの利点を提供します。

堅牢で手のひらサイズのAWK-1131Aは、温度が-40℃にもなる冷蔵倉庫などの過酷な産業環境でもワイヤレスオペレーションを安定に維持する設計がされています。また、スペースの制限されたシャトルシステムに快適にフィットします。さらに、AWK-1131Aには、駆動モーターによって発生する突入電流などの電気的干渉からワイヤレスデバイスを保護する電源とRFのアイソレーションを組み込まれています。この2つの設計機能により、スペースを節約し、追加のアイソレータのアクセサリを設置するコストを削減します。

ローミングパフォーマンスは、ワイヤレスデバイスに不可欠な機能です。AWK-1131Aシリーズは、クライアントベースのTurbo Roaming技術が搭載されており、シャトルシステム上のクライアントデバイスが常にアクセスポイント(AP)に接続できるよう、ミリ秒レベルのハンドオーバータイムを提供します。そして、シャトル装置がシェルフ間をスムーズに移動できるようにし、生産性を向上させます。

最後に、AWK-1131Aは802.11n規格をサポートし、最大300MbpsのスループットレートとMIMO技術を提供して、シャトルシステムのワイヤレス可用性を最大化します。シャトルシステムの前面と背面の両方にアンテナを設置することで、壁面に設置されたAPとシームレスな接続を実現します。さらに、5GHzチャネルはワイヤレス通信にトラフィックの少ないチャネルを提供し、2.4Ghz帯のような過密なチャネルに起因する電波干渉による予期せぬタイムアウトを回避して、中断のないワイヤレス通信を実現します。

冷蔵倉庫で中断のないワイヤレス通信を実現する、Moxaのワイヤレスソリューション

導入の効果

  • -40℃の冷蔵倉庫でのノンストップオペレーションを保証する機能
  • スペースに制限があるシャトルシステムのスペースを節約する、手のひらサイズ設計
  • Turbo Roamingのミリ秒レベルのハンドオフタイムにより、シームレスなシャトルシステムオペレーションの保証
  • 電源ポートの500V絶縁とアンテナポートのLevel-4 ESDにより、シャトルシステムでの電気的干渉に耐え、安心して統合可能
  • 最大300 Mbpsのスループットレートと2x2 MIMO技術により、シャトルシステムのWi-Fiカバレッジを最大化し、コスト削減と将来を見据えたテクノロジーを実現