- 特定のアプリケーションで許容されるWiFi信号強度はどれくらいですか?
- ワイヤレス展開においては、どの程度の信号強度を実現すべきですか?
これらの一般的な質問は、信号強度のやや複雑な本質を示しています。まず、一般的なWiFi環境において導入、管理、診断問題に対応する際に、測定単位とその測定が意味するものを理解する必要があります。それにより特定の用途に必要な信号強度を理解することができます。
優れたワイヤレス導入を実現するための鍵となるものは、一連の目標と要件を必要とする適切なプランニングが重要となります。カバレッジエリアでの最小の信号強度要件の決定は、多くの場合、ネットワーク要件リストの一部となります。
最適なパフォーマンスを得るために必要な信号強度は、環境のバックグラウンドノイズ、ネットワーク上のクライアント数、必要とするデータレート、そして使用されるアプリケーションなどの様々な要因によって異なります。例えば、VoIPまたはVoWiFiシステムでは、倉庫内のバーコードスキャナシステムに比べて、はるかに優れたカバレッジを必要とします。
WiFiの信号強度は、厄介です。それを表現する最も正確な方法はミリワット(mW)です。しかし、Wi-Fiが超低送信電力のために小数点以下の桁数が多くなり読みにくくなります。例えば、-40dBmは、0.0001mWであり信号強度が低下するほど零の数字が多くなります。
RSSI(Received Signal Strength Indicator)は、一般的な測定値であり、より大きなRSSIは、より良い品質の信号であると推測できます。一般的な測定値ですが、多くのWiFiアダプタベンダでは、標準化されていません。一部のアダプタでは、0~60のスケールと0~255のスケールが使用されます。
最終的には、信号強度を表現する最も簡単で最も一貫した方法はdBmで、これはdecibels relative to a milliwatt 即ち、ミリワットに対するデシベルを表します。RSSIは、多くのWiFiアダプタで異なる方法で扱われているため通常は一貫性がり、我々が容易に理解できるためにdBmに変換されます。
dBmについて最初に理解することは、測定値をネガティブ(-)で表すため混乱します。即ち、-80に対して-30は低い信号ではなく、はるかに高い数値の信号です。
次に、dBmは、直線的なスケーリングがされているのでなく対数であることを理解することが重要です。これは、信号強度の変化が滑らかかつ段階的でないことを意味します。3と10のルールは、dBmの対数特性を強調しています:
3 dBの損失 = -3 dB = 信号強度の半分
3 dBの利得 = +3 dB = 2倍の信号強度
10 dBの損失 = -10 dB = 10倍低い信号強度(0.1mW = -10dBm、0.01mW = -20dBmなど)
10 dBの利得 = +10 dB = 10倍以上の信号強度(0.00001mW = -50dBm、0.0001mW = -40dBmなど)
それでは、通信の際に、どんな信号強度を必要とするのでしょうか?例えば、email、webの閲覧、バーコードスキャンなどのシンプルでスループットの低いタスクの場合、-70dBmは、良好な信号強度です。 Voice over IPやストリーミングビデオなどのスループットの高いアプリケーションの場合は、-67dBmが良いでしょう。また、iPhoneやAndroidタブレットなどのモバイルデバイスをサポートする予定の場合は、エンジニアは、-65 dBmを推奨する場合があります。
Note:このチャートの数値は、推奨値です。望ましい信号強度は、ネットワークの要件に基づいて変化します。
信号強度 | TL;DR | 必須 | |
-30 dBm | 素晴らしい | 達成可能な最大信号強度。 クライアントは、これを実現するには、APから僅か数フィートである必要があります。現実的には、一般的ではなく望ましいものでもありません | N/A |
-67 dBm | 良好 | 非常に信頼性の高く、データパケットのタイムリーな伝送を必要とするアプリケーションのための最小信号強度 | VoIP/VoWiFi, ストリーミングビデオ |
-70 dBm | Okay | 信頼できるパケット伝送に必要な最小信号強度 | Email, web |
-80 dBm | よくない | 基本的なコネクティビティに必要な最小信号強度。パケット伝送は信頼できない可能性があります | N/A |
-90 dBm | 使用不可 | ノイズレベルに近いかそれ以下の信号強度。殆ど機能しない | N/A |
inSSIDer Officeを使って信号強度を追跡するのは簡単です。信号強度のしきい値を必要な信号強度に設定し、ネットワークを選択して希望するカバレッジエリアを歩きます。
青色ラインが点線より下になるとデッドスポットがあることがわかります