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既存の従来デバイスを有効活用するためにシリアルコネクティビティを再考慮しよう

  • 2022.04.28
既存の従来デバイスを有効活用するためにシリアルコネクティビティを再考慮しよう

RS-232C/RS-422/RS485などのインターフェースを使って計測や制御のためにシリアル通信を実行するデバイスや機器は、過去何十年にもわたり産業界を牽引し、ビジネスの成長を支えてきました。しかしながら、イーサネットなどの技術が主力となる今日、これらの資産をいつまで使用できるのかが心配となっています。コンピュータといえば、Modem、シアルプリンタ、バーコードリーダ、測定器などのインターフェースとしてRS-232C シリアルポートが標準装備されていましたが、それは遠い過去のものとなりました。また、オペレーティングシステム(OS)は、頻繁に更新され、多様化しています。そして、オンラインで資産を管理し、情報を即座に入手することで、レスポンスタイムを最小限に抑え、より多くのデータをビジネスインサイトに活用し、オペレータがより効率的にビジネスを行えるようにする企業が増えています。

これらはすべて、"つながる=get connected "機能に関係しています。このような状況の中で、コネクティビティに関して、いくつかの疑問が生じます。もし、シリアルポートがコンピュータの標準インターフェースでなくなったら現在使用中のシリアルデバイスは、廃棄せざるを得ないのでしょうか?継続して使用するには、シリアルデバイスをどのようにして最新のシステムに接続するのでしょうか?イーサネットインターフェースに接続できない機器は、どのようにリモートで管理するのでしょうか?

生産機械や監視センサは、データをより効果的に収集するためにイーサネットインターフェースを使用することでコネクティビティとデータ収集が容易に実現できるようになりました。しかし、そのメリットを享受するためには、コネクティビティに新たに多額の資金を投入する必要があることを意味します。お待ちください!既存の従来デバイスを再利用できるようにすれば、多額の費用をかける必要はありません。シリアルデバイスを廃棄せず、存続させることができます。それは、単に心情的理由だけでなく、それはデバイスの機能を強化できると共に、貴重な投資を避けることにも役立ちます。

そのためには、様々なシリアルコネクティビティソリューションを活用し、シンプルで手頃な価格でアップグレードを可能にすることで既存のシリアルデバイスを最新のネットワークにブリッジすることができるのです。この記事では、従来のシリアルデバイスと最新システム間のシリアルコネクティビティを可能にする際に直面する3つの主要な課題に焦点を当てます。また、アップグレードを容易にするための専門的なヒントも提供します。

チャレンジ 1

今日のコンピュータは、シリアルインターフェースポートを装備していない

産業用アプリケーションでは、様々なデバイスとやり取りするためにコンピュータが使用されています。しかし、最近の産業用コンピュータには、RS-232C、RS-422、RS-485シリアルインターフェースポートがほとんど搭載していないため、現場のシリアルデバイスや機器をコントロールセンタに接続することが困難になっています。幸い、この問題は、PCI、PCIe、mini-PCIeなどのマザーボードレベルの接続拡張カードを介して解決し、産業用PCのシリアルポートやポート数を増やすことができます。また、USB(Universal Serial Bus)インターフェースが現在のPCやノートPCに標準装備されているため、USB-to-serialコンバータを使用することでホストコンピュータのコネクティビティ問題の悩みを解決するオプションの1つとなっています。

専門家によるアドバイス
チャレンジ 2

イーサネット通信が主力の現在、シリアルベースによる遠隔監視が難しい

アプリケーションがある程度の規模になると、管理の観点からリモート通信の重要性が増してきますが、現在では、遠隔監視アプリケーションを実現するためにイーサネット通信が最もポピュラーとなっているため、シリアルベースを使ったリモート通信の実現は、難しくなってきています。そこで、シリアルデバイスや機器をイーサネットに接続することができれば、この悩みを解決することができます。そこで、serial-to-Ethernetコンバータがシリアルデバイスのイーサネットコネクティビティを可能にする費用対効果の優れたオプションとなります。しかしながら、シリアル通信データをイーサネットフォーマットに変換することは、ネットワーク構造やソフトウェアアーキテクチャに互換性の問題があるため、それほど簡単ではありません。例えば、TCP/IPベースのネットワークを介してシリアルデバイスにアクセスするために仮想COMポートを構築するなど、この新しい通信インターフェースとデータ解釈を採用するためにオリジナルのシリアル通信プログラムを再設計する必要があります。また、Modbus RTUのようなシリアル通信プロトコルをModbus TCPのようなイーサネット通信プロトコルに変換する場合、さらなる作業を必要とします。シリアルデバイスをイーサネットベースのシステムに統合する場合、こうした通信設定の手間を最小限に抑え、大幅な時間短縮を可能にするserial-to-Ethernetコンバータを選定することが大切です。また、serial-to-Ethernetコンバータは、使用しているOSに合ったドライバがサポートされていることを確認する必要があります。

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チャレンジ 3

シリアルコネクティビティのコンポーネントの可用性と進化

大切な資産のライフサイクルを延長し、長い間使い続けるためには、様々なソリューションがありますが、長期的に見るとシリアルコネクティビティソリューションが継続的に存在するために最も重要であることは前述したとおりです。そこで長期的にシリアルコネクティビティソリューションを提供できることがシリアルデバイスや機器のライフサイクルを左右するため、コンポーネントサプライヤの選定には非常に重要となります。また、テクノロジーが時間の経過とともに進化することで問題も多発します。そのため、コネクティビティソリューションは、必要に応じて進化させる必要があります。例えば、ビジネスの運用に多大な影響を及ぼす産業界へのサイバー攻撃の脅威の増加は、コネクテッドアプリケーションにおいて大きな懸念事項となっています。そのため、サイバーセキュリティは、ネットワークインターフェースを備えたデバイスにとって特に重要な機能となります。このような可用性と進化を含むシリアルコネクティビティソリューションへの長期投資への取り組むコンポーネントサプライヤを選定することは、ビジネスとアプリケーションが長期間にわたり稼働し続けるためにも安心感が得られます。

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