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デバイスサーバとは?(シリアル - イーサネット・ガイド)
はじめに
シリアル - イーサネット変換技術は、産業界においてシリアルデバイスサーバとして呼ばれるものでMoxaが1994年に最初に開発した技術です。それ以来、シリアルデバイスサーバの人気は、ビジネスおよび産業界においてイーサネットLANの普及と共に密接に結びつき現在、多くの会社が製造販売を行なっていますが世界的にはMoxaのデバイスサーバが市場を制覇しています。近年シリアルデバイスサーバは、通信と産業オートメーション市場において中心となる存在にまで発展しました。実際、イーサネットとシリアルとの結合は、当初、便利である技術程度の認識でしたがその後、急速に必要不可欠な存在となりました。このガイドを通してシリアル - イーサネット変換技術の基礎、概要、アプリケーションについて解説します。
シリアルデバイスサーバについての解説
このガイドの主な目的は、シリアルインターフェースをイーサネットに接続するための変換が必要である潜在的なユーザーが特定のアプリケーションに適合させるためにオペレーションモードおよび最適な製品の選定を決定する際に要求とする基本的な知識を提供することにあります。 このガイドで登場する製品を製造するMoxaは、20年以上にわたる開発およびマーケティングの経験に基づきシリアルデバイスサーバを含む産業用イーサネットネットワーク製品を手がけてきました。その成功の秘訣は、シリアル - イーサネットコンセプトに基づくものと言えます。Moxa製品の全ては、市場に出荷される前に十分な開発研究とテストの厳しい教育プログラムに基づいています。そしてこのプロセスから得た知識は、Moxa技術が産業界を啓蒙するしっかりした基礎として用いられています。
- 適用されるシリアルデバイスサーバ製品
第1章 序論
このシリアル - イーサネット・ガイドの目的は、通信業界に従事するプロダクトマネージャと営業担当にシリアル - イーサネット分野の用語の定義と方法論に関する全般的な紹介解説をします。この内容を理解することにより、プロダクトマネージャは、ハードウェアおよびソフトウェアの技術者とシリアル - イーサネットのソリューションプランを打ち合わせするのに必要な技術知識を得ることができます。また、営業担当者は、各層の顧客に対して適切なシリアル - イーサネットのソリューションを提供することができます。更に、シリアルデバイス製造者およびユーザーの両方は、21世紀の新しい通信ソリューションの中でシリアル - イーサネット製品を採用することにより厳しい競争に勝ち抜くことができると確認するでしょう。
デバイスサーバ技術
RS-232C, RS-422, RS-485, LonWorks, CANbus, Profibus、ModbusおよびInterbusを含むいくつかの非同期シリアルインターフェースは、現在いろいろな種類のデバイス(例えば、センサ、カードリーダ、メータおよびPLCのようなデバイス)を接続するのに使用されています。本書においては、イーサネット接続経由で最も広く産業界で使用されている、RS-232C, RS-422, RS-485インターフェースを装備するデバイスへアクセスするのに必要な製品とアプリケーションについて主に記述します。
シリアルおよびイーサネットインターフェース間の変換は、電気的信号とネットワークプロトコルのレベルで行われます。例えば、データ変換は、RS-232CフォーマットからTCP/IPフォーマットへの変換になります。これを行うには、デバイスサーバの技術が必要です。デバイスサーバまたはもっと具体的にシリアルデバイスサーバは、小規模の組込OSを装備しCPUを搭載したスタンドアロンのスマートなデバイスです。CPUは、TCP/IPスタックのような必要なソフトウェアプロトコルを含めそれ自身のOSを収容するには十分な大きさです。シリアルデバイスサーバには、RS-232C, RS-422およびRS-485ポートのように必要となるハードウェアインターフェースも装備しています。デバイスサーバは、予め決められたタスクを実行するためにシリアルとイーサネットのインターフェース間でデータの転送、処理を行うことができます。
産業界に対するイーサネットの衝撃
イーサネットは、いまやIT業界においては、デジタル通信の基幹ネットワークとして使われていますがそれ以外の業界、特に産業自動化分野においても急速に普及しています。今後、スマートグリッドを初めとする再エネルギーを利用した電力オートメーション、浄水、排水処理、製造プロセス、鉄道、道路交通管制、医療、石油、ガスなどのアプリケーションとして産業用イーサネットがインフォメーション・レベルだけではなく制御およびデバイスレベルでも使用されるでしょう。そのような環境の中で現在、既に使われている多くのレガシーのシリアルデバイスは、イーサネットに接続するインターフェースを内蔵していないことからシリアルデバイスをイーサネットに直接接続することができません。この結果、シリアルデバイスサーバは、イーサネット技術の採用を図るための中枢的な役割を果たすことになります。
シリアル - イーサネット技術の利点
シリアルデバイスサーバ製品は、その強力な能力によりレガシータイプのシリアルデバイスをネットワークに接続できるので多くの分野で幅広く使用されています。
- 主な長所 :
-
- TCP/IPプラットフォームをシリアルデバイスに結び付けて業務管理および運用をスムーズに行えます。
- TCP/IPプラットフォームを使ったシリアルデバイスの低コスト管理、リモート、モバイル管理でシステムのダウンタイムおよび人件費のコストを大幅に減少できます。
第2章 シリアル - イーサネットのアプリケーション
シリアル - イーサネットは、シリアルとイーサネットインターフェースの融合によりどんな製品やプロセスにも対応します。一般的に、イーサネットポートが装備できない数百万台以上のレガシータイプのシリアルデバイスは、現在でも汎用的に使用されています。この変換機能は、ビジネスにも製造にも重要な分野となるでしょう。しかし、シリアルデバイスサーバは、これらのレガシータイプのシリアルデバイスをイーサネットLAN/WANへの接続を可能としその他でも利用可能であることによりデータ収集、デバイスの管理および工業用制御などはるかに多くの使い方をもたらします。
デバイスサーバ・オペレーションモード
この章では、デバイスサーバのいろいろなオペレーションモードについて説明します。このオプションには、ホストコンピュータにインストールしたドライバを使用するオペレーションモード、TCP/IPソケット・プログラミングのコンセプトによるオペレーションモード、適切に構成されたデバイスサーバのペア間通信に関係するオペレーションモードなどを含みます。ここで説明するオペレーションモードは、広範囲のアプリケーションに適します。
- データ収集
- 工場自動化
- セキュリティ/出席/入出退管理
- 医療自動化
リアルCOMモード
シリアルデバイスサーバの殆どの製造業者は、Windows 95/98/MEおよびWindows NT/2000/XPで動作するネイティブ・リアルCOMドライバを提供しておりその多くはLinuxおよびUnixのOS用にfixed ttyドライバも提供しています。シリアルデバイスサーバのシリアルポート用としてホストコンピュータに仮想ローカルCOMポートを作ることによってドライバは、ホストとシリアルデバイス間に透過的コネクションを確立します。これが重要な点でありユーザーは、アプリケーション用に新しくシリアル通信のソフトウェアの書き直しまたは、購入する必要がありません。実際のところシリアルデバイスサーバ用のドライバは、しばしばポート・リダイレクト・ソフトウェアを参照します。その主な機能は、コンピュータがシリアルポートのイーサネットカードを通してリダイレクトすることです。実際のリアルCOMドライバは、リモートのシリアルポートとPC間のデータを転送するばかりでなくRTS, CTS、DTR, DSRおよびDCDピンのようなシリアルポートのライン信号も操作できます。実際、リアルCOMドライバは、世界中広く行きわたっているシリアルデバイスの殆どを制御できる最高の能力を提供します。
リアルCOMモード : シングルホスト・アプリケーション
シングルホスト・アプリケーションは、PCのCOMポートに直接接続されるカードリーダのようなシリアルデバイスをホストとデバイスを自然な形で延長してセットアップします。即ち、1台のホストがシリアルデバイスに接続されホストコンピュータだけがデバイスサーバのシリアルポートに接続されたシリアルデバイスをアクセスすることができます。
ここに示した図は、シングルホストモード用に構成された典型的なデバイスサーバの動作例を描いたものです。この場合、カードリーダは、IPアドレス 192.168.127.254 に設定されたシングルポートのデバイスサーバに接続されデバイスサーバのイーサネットポートは、LANに接続されています。このLANは一般的には、hubまたはスイッチに接続するストレート結線のイーサネットケーブルを使います。IPアドレスを 192.168.127.10 にセットしたホストコンピュータは、同じLANに接続されています。
構成図は、データがカードリーダからイーサネット上でホストコンピュータを経由してユーザープリケーションまで届く場合の一般的な通信路を示しています。留意しておくことは、シリアルデバイスサーバが自動的にイーサネット上を転送できるシリアルデータを準備するということです。
デバイスサーバのファームウェアには、TCP/IPのプロトコルスタックがフル装備されていてイーサネットフレームでフォーマットしたTCPパケットの中へシリアルデータを最適になるようにパックしホストのイーサネットカードに送ります。ホストコンピュータは、自身のTCP/IPプロトコルスタックを通してホスト・アプリケーションにシリアルデータを安全に送ります。
リアルCOMモード : マルチホスト・アプリケーション
マルチホスト・アプリケーションは、1台もしくはそれ以上のコンピュータが複数のシリアルデバイスにアクセスできる環境を設定するための様々な手段を提供します。また、インターネットへのアクセスを可能にするオプションも含みます。正確に表現するとマルチホスト・アプリケーションは、次のように特徴付けられます。
- 1台以上のホストがデバイスサーバのシリアルポートに接続されたシリアルデバイスにアクセスできます。
- ホストとデバイスサーバは、別なLANに設置できます。(即ち、デバイスサーバをコンフィギュアすることにより送信データは、1台あるいは2台のルータを通すことができます)。
デバイスサーバの個々のポートをどのように設定するかによって2つの異なった状態を作り上げることができます。
サーバの共有
サーバの共有は、特にマルチポートのデバイスサーバに適用され2台もしくはそれ以上のホストが同じデバイスサーバを共有するように1台のデバイスサーバを設定します。しかし、各ホストは、デバイスサーバのシリアルポートの1もしくはそれ以上のポートを占有(エクスクルーシブ)します。
例えば、ここに図示したように16ポートのシリアルデバイスは、そのポートを2台の異なるホストが共有します。ホストAは、ポート1から8までのエクスクルーシブの制御が与えられホストBは、ポート9から16までのエクスクルーシブの制御が与えられています。このタイプの設定は、ユーザーがデバイスサーバのシリアルポートのすべてを無駄なく使用できるのでより経済的です。この場合、2台のポートの両方ともCOM3からCOM10までのラベルをもっているので混乱しないで下さい。COMポートの名称は、異なる2台のホストに存在しそれぞれがOSをもっていますが衝突は、起きないことは明白です。
ポートの共有
- ■ 非同期ポートの共有
- このオプションは、2台もしくはそれ以上のホストが1台のデバイスサーバ上にある1つの同じポートもしくは複数のポートへのアクセスを共有できるようにデバイスサーバを設定します。例えば、図に示すようにデバイスサーバのポート1を設定することによりホストAとホストBの両方がこれら2つのポートへのアクセス権を持てるようになります。
(物理的には1つのポートですがシステム的には見かけ上2つのポートになります。しかしながら何故このタイプのポートの共有を非同期と呼ぶのでしょうか?その理由は、ある瞬間1つのポートにアクセスできるのは、たった1台のホストに限られるからです。例えば、ホストAがポート1に接続している時にホストBがこの同じポートへの接続を行おうとするとホストBの要求は、ホストAがそのCOMポートを開放しない限り拒否されます。この種のアプリケーションは、セキュリティの高い環境を要求するシステムに適しています。
- ■ 同期ポートの共有
- 同じように1台以上のホストが同じシリアルデバイスに接続することが必要になる場合があります。2台のホストが同じデバイスからデータを受信する場合がそれです。あるいは、使用されている高位レベルのアプリケーションによっては、同期ポートに設定した2台のホストから1つのポートに必要ならばデータを送ることができます。このタイプのアプリケーションは、冗長性(リダンダンシ)を必要とするデータ収集システムやリモートモニタシステムを設定するのに適しています。
例えば、上図に示すように4台の異なるホストがその2ポートのシリアルデバイスサーバを共有しています。今までのソリューションにおいてデータ収集サーバは、シリアルデバイスを制御するための責任があります。他のデータベースサーバまたは、リモートディスプレイがシリアルデータを共有するためにデータ収集サーバあるいはデータベースに問い合わせをすることができます。 しかし、データ収集サーバがクラッシュすれば全体のシステムは、停止してしまいます。これからのソリューションは、同じシリアルデータを受信するためにイーサネット上の最大4台の透過なトンネルをサポートするためにシリアルデバイスサーバを使用することができます。 これらすべての4台のホストは、シリアルデバイスからデータの受信およびデータの送信が共にできます。これらの4台のホストは、異なったホスト間の制御能力を切り換えるためにリダンダントのアプリケーションを確立することができます。また、この機能は、リモートディスプレイまたは監視アプリケーションに役立ちます。
ソケットモード
オペレーションモードの2番目は、ソケットモードと呼ばれるもので最初からドライバをインストールしなくてもTCP/IPネットワーク上のシリアルデバイスサーバに直接アクセスする方法を提供します。シリアルデバイスサーバをTCP/IPネットワーク層上で直接制御するためには、TCP/IPネットワークの基本となる概念の知識、例えばTCP、UDP、 IP、 NetmaskおよびRoutingのようなものが必要です。この知識のないことが重大欠点ではありませんがインターネットに関連する製品および技術は、極めてポピュラーであり殆どのネットワーク技術者は、今やTCP/IPの概念には慣れ親しんでいます。
ソケット(Socket)は、TCP/IPネットワーク上のネットワークデバイスにアクセスするのに使用されている標準のAPI (アプリケーション・プログラミング・インターフェース)です。2種類のAPI規格が通常使われます。もともとの規格は、Unix/Linux環境用に開発され今では一般にもソケットと呼ばれるようになりました。もう一つのソケットAPI規格は、Windows環境で使用されるものでWinSockと呼ばれています。これら2つの規格には、基本的な相違点がありますが2つのシステムから呼び出されるAPI機能の殆どが同じ構造をしており結果的にソケットベースのネットワーク制御プログラムは、UnixとWindows環境間を簡単に移行できます。実際、このようなプログラムは、殆どのシステムのプラットフォーム間で移植可能ですのでWindows, Linux, Sun OSおよびVxWorks, Windows CE, OSのようなRTOS(Real-Time Operating System)を含めてソケットは、システムプログラマの殆どに幅広く採用されています。
TCP対UDP
ソケットモードを詳しく述べる前に2つの転送プロトコルについて簡単に説明しておきます。TCP (Transmission Control Protocol)とUDP (User Datagram Protocol)の2つ共にTCP/IPネットワーク上でデータを送るためIP層の上に位置します。 TCPを特徴付けるこの強力な方法は、コネクション・オリエンテッドで信頼性のあるデータ伝送を提供できることにあるといわれています。コネクション・オリエンテッドの役割は、ホストがデータを転送し始める前に先ず、シリアルデバイスのサーバと接続を確立しなければなりません。これは電話呼び出し業務と似ています。このような場合、先ず会話を始める前に他方の局の誰かに接続しなければなりません。
特徴の2番目は、TCPが信頼のあるデータ転送のメカニズムを提供するということです。このことは、各パケットが配信される前に十分にチェックされ受信デバイスが確証の取れたパケットを受け取った後に送り手にアクノレッジ(正常受信完了)を発行する必要があることを意味します。
このアクノレッジの発行と受信のプロセスは、TCPが伝送エラーを検出可能にして必要に応じて指定のパケットを再送信できるようにします。更にTCPは、自動的にパケットの接続順の番号に基づいてパケットを再組み立てします。このような方法をとることによりこれらの特徴がTCPを自然と信頼のおけるデータ伝送のプロトコルにします。
実際、世界中の応用例においてTCPは、データストリームの伝送に優れており基幹通信メディアの品質が特に信頼のおけない場合においては、大変優れたソリューションとなっています。しかしながらTCPは、本質的に高速応答するプロトコルではありません。例えば、別なネットワークノードと接続を確立しようとすると非常に長い時間待たされることがあります。TCPは、一度切断された接続を再確立しようとしますがTCPは、接続が失敗したことを宣言するのに"分"単位の時間がかかる場合があります。
2番目の転送オプションは、UDPです。これは限られたデータ量をトータル的にみて高速で伝送するのに理想的です。UDPが高速データ伝送を提供するものとして特徴付けられていることは、この理由によります。UDPは、UDPのデータグラム(パケットに入っている情報)を送る前に接続を確立する必要はなく受信者がアクノレッジを発行する必要もありません。更に、UDPのデータグラムは、一般的には通常のTCPパケットサイズよりも小さく応答時間およびデータ伝送効率は、はるかに改良されています。誰かに郵便を送る状況に似ています。封書に宛名を書いた後にすべきことは、最も近くの郵便ポストに入れるだけです。期待することは、封書がその宛先に滞りなくそのまま届くことですが受信者は、アクノレッジの発行を要求されません。UDPの場合、信頼性は、二の次で速度優先プロトコルでありお使いのアプリケーションにそれを組み込むことによって信頼性を強化する可能性もあります。
他に注目に値するUDPプロトコルの特徴は、各ポイント間伝送に付け加えてポイントからマルチポイントへの伝送を処理するブロードキャストまたはマルチキャストの技法を使っていることです。実際、世界の応用例においてUDPは、カードリーダ、制御機器(PLC, CNC等)およびその他の類似機器に接続する場合に使用されるデータパケット伝送として優れています。ネットワーク環境がうまくいっている時にUDPを使って全体の伝送効率を上げることが可能です。
最近のシリアルデバイスサーバは、TCPまたはUDPのどちらかをベースにする通信能力を持っています。上記は、どちらかのプロトコルがお持ちのアプリケーションに向いているかを選択するのに必要な知識を紹介したものです。
アドレスを付ける
シリアルデバイスサーバあるいは特に、デバイスサーバに付属するシリアルポートをTCP/IPネットワーク上でどのように識別するか興味があると思います。TCPとUDPの両方とも特定のネットワークデバイスとの接続を確立するために「IP + ポート番号」を割り当てます。シリアルデバイスサーバに関するものとして例えば、Telnetを使用するとそのシリアルポートに繋がっているデバイスにアクセスできます。下図に一般的な例を示します。192.168.1.10は、シリアルデバイスのIPアドレスであり4001がTCPのポート番号です。このポート番号は、デバイスサーバのポートの1つに対応しています。ホストから次のコマンドを実行すると
Telnet 192.168.1.10 : 4001
システム管理者が簡単にシリアルデバイスへ接続を確立できます。
データパッキング
シリアルデバイスサーバの設計者が考慮しなければならない潜在的問題は、デバイスサーバのイーサネット側とシリアル側間の伝送速度の不一致です。この問題は、デバイスサーバがシリアルデータをイーサネット上のTCPパケットまたはUDPデータグラムに転送する時、そしてデバイスサーバのTCP/IPのソフトウェアがシリアルデータのストリームを1個もしくはそれ以上のパケットもしくはデータグラムに無意味に分割する時に生じます。分割されたシリアルデータを含むパケットもしくはデータグラムがデータ処理を担うアプリケーションに届いた時、アプリケーションは完全に動作不良になります。
この問題に対するソリューションは、シリアルデータのストリームをデバイスサーバのメモリ内部に置いているバッファに入れることです。そしてシリアル伝送に属するデータを1個のパケットもしくはデータグラムでグループとして一緒に送る必要があります。良いデータパックの機能とは、ユーザーが時間制限とデータサイズの制限の両方を設定するとこでありそれによりデータ収集は、シリアルデータを処理するのにどのアプリケーションが使用されていても整合がとれるようになります。
TCPサーバ
TCPサーバモードにおいて、シリアルデバイスサーバは、シリアルデバイスにとってネットワークエージェントとして動作します。例えば、シリアル・コンソールポートを持ったシリアルデバイス(例えばファイルサーバ)があるとします。このシリアル・コンソールポートは、TCPサーバモードの基でシリアルデバイスサーバに接続していますがシリアルデバイスサーバ経路でネットワークにアクセス可能なポイントになります。TCPサーバモードにおけるシリアルデバイスサーバは、コンソール・ホストからのTCP接続を可能にすると共にコンソール・ホストとシリアルデバイス間の2方向伝送を提供します。
上図に示した例で考案します。デバイスサーバがファイルサーバのコンソールポートに接続されています。この場合、ファイルサーバは、大規模サーバルームにあるうちの1つであってもあるいはシステム管理者が容易にアクセスできないリモートの場所に収納されていても構いません。シリアルデバイスサーバのイーサネットポートをLANに接続することによってシステム管理者は、同じLAN上にあるホストからまたは、もしLANが公衆ネットワークに接続されているインターネットに接続されていればそのホストからPCのコンソールマネージメント機能にアクセスできます。
TCPクライアント
TCPクライアントモードのオペレーションは、別なネットワークデバイス(例えばPC)上に置かれているサーバプログラムと通信を頻繁に確立する必要があるシリアルデバイス用に設計されています。この場合、TCPクライアントとして稼動しているシリアルデバイスサーバは、サーバソフトウェアと頻繁にTCP接続を確立します。シリアルデバイスからのデータがサーバソフトウェアに転送された後、シリアルデバイスサーバは、自動的にTCP接続を切断します。接続されている間サーバソフトウェアは、シリアルデバイスサーバ経由でシリアルデバイスへデータを送ることができます。TCPクライアントは、コネクト・オン・デマンド(必要時接続)タイプに適し許可される最大同時TCP接続を超える位の非常に多くのシリアルデバイスを処理するホストに有効な機能と言えるでしょう。加えて、シリアルデバイスは、殆どのサーバソフトウェアと互換性を保証するデータパッキング機能(以前に説明)が搭載されていることを心に留めておいて下さい。
一例として、上図に示すカードリーダを考えてみます。カードリーダは、その機能性から一般的に24時間の運用がされることが多くあります。一度カードリーダにカードを読ませるとそのストアされたデータは、適切なシリアル信号に変換されシリアルデバイスサーバのシリアルポート経由でデバイスサーバへ送られます。デバイスサーバは、既にリモートPCまたはデバイス上の特定サーバのアプリケーションにデータを送る準備が完了しておりシリアルデータをTCPパケットのフォームにしてリモートアプリケーション(上図の場合にはノートPC上にあります)との接続要求を行ってイーサネットを経由してリモートのホストへそのパケットを送ります。
UDPサーバ/クライアント
UDPサーバ/クライアントモードのオペレーションは、UDPプロトコル層上で高速データ伝送を必要とするアプリケーション用として設計されています。UDPサーバ/クライアント機能を持つシリアルデバイスサーバを使うとシリアルデバイスは、殆ど同時に複数の宛先へデータを送ることができます。UDPの本来の高速性とデータパッキング機能のお陰でシリアルデバイスサーバは、古くから使用されているシリアルデバイスを強力にネットワークに接続可能なデバイスに変身させます。スキャナ、カードリーダ、指紋認識装置、光学スキャナのような入力デバイスには、最適な接続といえます。
一例として上図に示した状況を考えます。この場合、アプリケーションは、カードリーダのデータが全てインターネットに接続されている1台以上のホストへ送られることを必要としています。このような要求を実施する方法は、カードリーダに接続されるデバイスサーバをUDPサーバ/クライアントモードに設定すればよいことです。データがホストのそれぞれに送られるようにシステムをセットアップします
第3章 ケーススタディ
この章では、5つの分野に分けて実例を示しシリアルデバイスサーバ技術のインプリメンテーションを図解します。勿論、この他にも例は沢山あるでしょう。参考になるアプリケーションが出てこないかも知れませんが例えご希望のニーズに当てはめられない場合でもこの章を通して読んで頂ければ例題を通してお分かりになると思います。
キャンパス入出退制御システム
工科大学および大学は、シリアルデバイスサーバの設置に適した環境を備えています。これは、構内に既に設置されている広域のイーサネットにデバイスを接続できることを示すものです。事実構内は、寄宿舎、図書館および事務所などが混在して構成されておりそれらの全てに学生および教授がネットワークにアクセスする必要があります。構内の殆どの区域はもとより制限された区域に対してもアクセス制御が必要になり時間周期のセキュリティを提供できねばなりません。もう一つのアプリケーションは、構内各所のコンピュータルームにおかれたコンピュータの集中制御を設定することです。コンピュータは、いろいろな種類の研究室の装置へのネットワークを通じた接続性および校舎冷暖房、空調システムの職員によるリモート管理能力を維持しています。
構内環境でデバイスサーバの技術を使う利点は、構内にあるシリアルデバイスを集中的に管理および制御し更に、正確な記録の保持および教授と学生の安全性を改良することです。
実際例として正確な出席と施設利用の記録を整備する業務を考えてみましょう。この例では、各クラスルーム、研究室、学生寮の入出退および図書館は、シリアルデバイスサーバを通して構内ネットワークに接続されているカードリーダを設置しています。このような特定のアプリケーションは、TCPクライアント運用モードとして設定されカードリーダがネットワーク化されたホストに接続されています。磁気ストライプの学生証IDカードは、長年使われてきましたので学生は、既にこのような習慣には慣れています。
クラスルームおよび施設への学生の入出退は、彼らのIDカードがカードリーダに挿入された時に自動的に記録されます。学生がいろいろな構内の施設を利用する場合と同じようにクラスルームの出席に関しても価値ある情報を指導員および総務の職員に提供します。
医療機器のデータ収集
今日の病院、クリニックおよび薬局は、電子的監視装置で溢れておりその殆どがPCのCOMポート経由で接続できモニタできます。第一の例としては、妊娠中の母親の陣痛および胎児の心拍をモニタしている産科病棟が挙げられます。赤ん坊を出産する時間がきた時にナースが余裕を持って対処できるように同じPCに2台のモニタを接続し1台をナースステーションに置き心拍数をリアルタイムに観測できるようにしています。問題は、幾人かの患者を同時に処理する方法です。無論一つの可能性として患者一人一人に対して別々なコンピュータを使用することですがこれでは資源の有効活用にはなりません。もっと合理的な方法としてまた、コスト効果の高いソリューションは、病院に設置してあるイーサネットLANを利用することであり現場の各モニタをシリアルデバイスサーバへ接続しナースステーションの1台のPCから各現場にアクセスすることにより全ての患者からのデータを同じコンピュータにより簡単に処理することができます。
もう一つは、近代的な医療施設の例です。このような設備は、限られたスタッフしか使えませんが莫大な数の人々に対しそれぞれ固有の検査を行う業務を持っています。この場合、各スタッフ、医者、ナースまたは医療技術者のうちの誰かが1台のステーションを操作し各ステーションは、PCまたはデータを記録できるある種のテスト装置で構成されます。内臓の血液分析器のようなテスト装置は、シリアルデバイスサーバに接続されこれは施設のイーサネットに接続されます。患者の血液分析の結果は、優秀な医者が判断できるようにデータを記録する中央のコンピュータへイーサネットLANを通して送られます。
リモート環境監視システム
最近起きている重要な問題として厳しい環境から影響を受け易いコンピュータおよびその他の電子装置のリモート監視があります。これには、数百台または数千台のコンピュータを管理するリモート・データセンタおよびサーバ・ファームのような大規模なシステムもあれば小規模のサーバおよびルータで構成するコンピュータルームを持つ企業も含まれています。状況はどうあれこの種の精密装置は、温度と湿度を制限内に保てる場所に置かなければなりません。管理者が直面する問題は、このような環境をリモートでどのように監視するかであり欠陥のある空調装置を必要のある都度、修理できまた、侵入者が制限区域内に入る時にセキュリティ・システムが注意を喚起できることです。
具体的な例として上図に示したようなリモートマシンルームを考えてみましょう。この種の操作に関する一般的な環境監視システムは、セキュリティ用のカメラおよび温度、湿度をチェックするセンサから構成されています。シリアルデバイスサーバは、環境監視システムを設定するための簡単で経済的なソリューションを管理者に提供しこれらのデバイスに直接インターネットアクセスできるようになります。シリアルデバイスサーバは、LAN - LAN接続を行うためにドライバモードに設定されます。インターネットに接続されているどのコンピュータからもリアルタイムでセキュリティカメラからの画像を監視できセンタからのデータをチェックできます。
ドライバモードで構成されたシリアルデバイスサーバは、この種の監視システムを直接的に設定でき管理できる方法を管理者に提供します。この場合、シリアルデバイスは、カメラとセンサで構成されそれぞれユーザーがコンピュータのシリアルポート経由でデバイスにアクセスし管理できるように製造者の提供するドライバを使うことができます。
ドライバモードで行うことは、シリアルデバイスをシリアルデバイスサーバへ接続しシリアルデバイスサーバをイーサネットへ接続することによりネットワークに接続しているどのコンピュータからも管理者がシリアルデバイスにアクセスでき管理できるようにすることです。シリアルデバイスまたはホストコンピュータからアクセスする方法の変更は一切必要ありません。
電力分配管理システム
現代の電力とエネルギー業界の重要な問題点は、最大電力使用に帰着する送電網の管理と制御です。電力が適切な区域に送電されていることを確証するためにRTU (Remote Terminal Unit)は、電力送電を監視し制御するために使用される最も重要な装置の1つです。過去においては、RTUとの通信はRS-485マルチドロップ・ネットワークを使って行っていましたが現在の傾向は、TCP/IPイーサネットネットワークの採用に向かっています。この種のRTUシステムは、技術者が2つの重要なタスクを実行できるようにします。その1つは、潜在的なパワードレインのリモートによる検出です。電力会社は、一般的に数千マイルとはいかなくても数百マイルの電力線の管理責任があります。パワードレインをすばやく検出する能力が電力発生と利用のバランスを効率良くすることによってエネルギーの節約利用が容易にできます。RTUネットワーク管理システムで扱うもう1つは、システム管理のハードウェアおよびソフトウェアで構成される運用操作サイトの冗長性を持った保守整備です。これは、UDPサーバ/クライアント機能でシリアルデバイスサーバを使って実行します。複数の宛先データ伝送の能力のお陰でこの種の設定は、RTU冗長制御システムを自然に形成します。
第4章 適切なソリューションを見つけるために
これまでを読んで頂きシリアルデバイスサーバの特徴および機能に関して認識を新たにされたことと思います。問題は、いまやアプリケーションに最も適したシリアルデバイスサーバ製品をどのように探すかです。優れたシリアルデバイスサーバを提供する会社は、Windowsドライバ、TCP/UDPクライアント/サーバ、イーサネットモデム、ペア接続のような特徴を多く備えた製品を供給するはずです。加えて、製品品質の良さを表すCE, FCC, UL, CSA, TUVのような国際的な公的機関の認証 更に、安全、EMC、EMS、電力オートメーション、鉄道オートメーション、交通管制、海上、医療で使用する各種のアプリケーションに必要な国際認証も勘案する必要があります。また、優れたサービスも重要な要求事項です。シリアルデバイスサーバを利用する人は、ネットワークの構築計画、インストールおよびプログラミングの問題でしばしば技術サポートを必要としていますので単なる流通販売会社ではない産業ネットワークの知識が豊富な技術者を揃えた技術的な相談にのれる供給会社を選択することが大切です。
アイ・ビー・エス・ジャパン株式会社は、唯一、Moxaが主催する技術認定制度 MTSC のすべてのカテゴリについて合格した付加価値再販業者ですから安心してお問い合わせください。
MOXAからの参考資料
Moxaは現在、世界規模でシリアルデバイスサーバを製造供給している会社の中のトップクラスです。次の製品セレクション・ガイド(機能/製品比較表)は、このガイドのアプリケーション例で使用した製品について紹介したものです。シリアルデバイスサーバの正しい製品を選択するにあたり大いにお役に立ちますので参考にしてください。さらに詳しい製品情報につきましては、下記の製品ページをご覧下さい。
この他に最近、ワイヤレスを使用したシリアルデバイスサーバが脚光をあびています。ケーブル配線を必要とせずどこにでも簡単に設置ができます。
その他のワイヤレス製品および資料
製品セレクション・ガイド
NPort 5000シリーズ
モデル番号 | ||
---|---|---|
シリアルポート数 | 4 | 2 |
シリアル インターフェース |
RS-232C | 1 RS-232C, 1 RS-422/485 |
コネクタ | DB-9(M) | RJ45 |
ネットワーク インターフェース |
10/100Mbps | |
コンフィグレーション | Webブラウザ, Telnetコンソール, Windowsユーティリティ | Webブラウザ, Webブラウザ, Telnetコンソール, Windowsユーティリティ, シリアルコンソール |
スピード | 50 ~ 921.6Kbps | 110bps ~ 230.4Kbps |
RS-232C | TxD, RxD, RTS, CTS, DTR, DSR, DCD, GND | TxD, RxD, RTS, CTS, DTR, DSR, DCD, GND |
RS-422 | - | Tx+, Tx-, Rx+, Rx-, GND |
4線式RS-485 | - | Tx+, Tx-, Rx+, Rx-, GND |
2線式RS-485 | - | Data+, Data-, GND |
電源 | 12 ~ 48VDC | |
消費電力 | 350mA@ 12V | 347mA @12V |
サイズ | 176×103×33mm | 67×100×22mm |
設置 | DINレール(マウントキット), テーブルトップ |
モデル番号 | |||||
---|---|---|---|---|---|
シリアルポート数 | 1 | 1 | 1 | 8 : NPort 5610-8 16 : NPort 5610-16 |
8 : NPort 5630-8 16 : NPort 5630-16 |
シリアルインターフェース | RS-232C | RS-422/485 | RS-232C/422/485 | RS-232C | RS-422/485 |
コネクタ | DB-9(M) | DB-9(M) | DB-9(M) | RJ-45 | |
ネットワークインターフェース | 10/100Mbps | 10/100Mbps | |||
コンフィグレーション | Webブラウザ, Telnetコンソール, Windowsユーティリティ | Webブラウザ、Telnetコンソール、Windowsユーティリティ | |||
スピード | 50 ~ 926.1Kbps | 110 ~ 230.4Kbps | 50 ~ 926.1Kbps(RS-232C) 110 ~ 230.4Kbps (RS-422/485) |
50 ~ 926.1Kbps | 50 ~ 926.1Kbps |
RS-232C | TxD, RxD, RTS, CTS, DTR, DSR, DCD, GND | - | TxD, RxD, RTS, CTS, DTR, DSR, DCD, GND | TxD, RxD, RTS, CTS, DTR, DSR, DCD, GND | - |
RS-422 | - | Tx+, Tx-, Rx+, Rx-, GND | Tx+, Tx-, Rx+, Rx-, GND | - | Tx+, Tx-, Rx+, Rx-, GND |
4線式RS-485 | - | Tx+, Tx-, Rx+, Rx-, GND | Tx+, Tx-, Rx+, Rx-, GND | - | Tx+, Tx-, Rx+, Rx-, GND |
2線式RS-485 | - | Data+, Data-, GND | Data+, Data-, GND | - | Tx+, Tx-, Rx+, Rx-, GND |
シリアルライン保護 | 1.5KV ESD(全信号ライン) | ||||
プロトコル | ICMP, IP, TCP, UDP, DHCP, BOOTP, Telnet, DNS, SNMP, HTTP, SMTP | ICMP, IP, TCP, UDP, DHCP, BOOTP, Telnet, DNS, SNMP, HTTP, SMTP, SNTP, Rtelnet, ARP, RFC2217 | |||
サポートドライバ | Windows Real COM driver (for Windows 95, 98, ME, NT, 2000, XP, 2003, Vista, XP x64, 2003 x64, Vista x64), Linux Real TTY driver, Fixed TTY driver (for SCO Unix, SCO OpenServer, UnixWare 7, UnixWare 2.1, SVR 4.2, QNX 4.25, QNX 6, Solaris 10, FreeBSD, AIX 5.x, HP-UX 11i) | ||||
電源 | 12 ~ 48VDC | ||||
消費電力 | 350mA @12V | 200mA @12V | 200mA @12V | NPort 5610/5630 : 100 ~ 240V NPort 5610-48V : ±48VDC |
|
サイズ | 176×103×33mm | 52×80×22mm | 52×80×22mm | 480×45×198mm | |
設置 | DINレール(マウントキット), テーブルトップ | ラックマウント |
組込ネットワーキング/シリアル - イーサネットモジュール
モデル番号 |
|
---|---|
タイプ | ドロップインモジュール |
サイズ | 33.9×16.25×13.5mm |
重さ | 9g |
システム情報 | |
CPU | 32-bit ARM 7 Core |
RAM | 4MB内蔵 |
Flash | 2MB内蔵 |
イーサネットインターフェース | |
ポート数 | 1 |
スピード | 10/100Mbps, オートMDI/MDIX |
コネクタ | RJ45 |
電磁場アイソレーション保護 | 1.5KV内蔵 |
LED | 10BASE-T & 100BASE-TXリンクアクティビティ, フォルト/インユース |
シリアルインターフェース | |
ポート数 | 1 |
伝送フォーマット | 標準 TTL |
シリアル信号 | |
TTL | TxD, RxD, RTS, CTS, RST(リセット回路), GND |
シリアル通信パラメータ | |
データビット | 5, 6, 7, 8 |
ストップビット | 1, 1.5, 2 |
パリティ | None, 偶数, 奇数, スペース, マーク |
フロー制御 | RTS/CTS, XON/XOFF |
ボーレート | 50bps ~ 230.4Kbps*(非標準ボーレートサポート) * ボーレート最大921.6Kbps(要求による) |
ソフトウェア | |
ハードウェアプロトコル | ICMP, ARP, IP, TCP, UDP, DHCP, HTTP, SNMP V1/V2c, SMTP, TFTP, Auto IP, Telnet, BOOTP |
ドライバサポート | Windows 95/98/ME/NT/2000/XP(x86/x64)/ 2003(x86/x64)/Vista(x86/x64)/2008(x86/x64) /7(x86/x64)/CE(5.0/6.0), Linux kernel 2.4.x(x86/x64)/2.6.x(x86/x64), FreeBSD 5.x/6.x/7.x, HP-UX, IBM AIX 3.5, Mac OS X, QNX 4.25/6.x, SCO OpenServer 5/6, SCO UnixWare 7, Sun Solaris 10 |
オペレーションモード | TCP, UDP, Real COMモード, RFC2217 |
コンフィギュレーション オプション |
Webコンソール, シリアルコンソール(シリアルコマンドモード), Telnet コンソール, Windowsユーティリティ |
Linux Real TTYドライバ | Linux kernel 2.4.x, 2.6.x |
電源 | |
入力電圧 | 3.3VDC(±5%) |
電源消費量 | 160mA @3.3VDC max. |
認証 | |
EMC |
|
衝撃 | 非動作衝撃 : 500g |
振動 | 非動作振動 : 20g |
自動リブートトリガ | WDT内蔵(watchdog timer) |
環境 | |
動作温度 | 標準モデル : 0 ~ 55℃ ワイドモデル : -40 ~ 85℃ |
動作湿度 | 5 ~ 95% RH |
保管温度 | -40 ~ 85℃ |
組込ネットワーキング/10/100Mbps -
TTL エンベデッドネットワークイネーブラ
モデル番号 |
|
---|---|
タイプ | NE-4100T : 26ピン デュアルインライン パッケージ |
サイズ | 45×36mm |
LANインターフェース | |
ポート数 | 1 |
スピード | 10/100Mbps, オートMDI/MDIX |
コネクタ | 26-pinデュアルインライン |
磁気絶縁保護 | 1.5KV |
シリアルインターフェース | |
シリアル規格 | Port 1 : TTL Port 2 : TTL コンソールポート |
ポート数 | 2 |
RS-485データ制御 | ADDC® (Automatic data direction control) |
シリアル信号 | |
RS-232C | TxD, RxD, RTS, CTS, DTR, DSR, DCD, GND |
RS-422 | Tx+, Tx-, Rx+, Rx-, GND |
4線式RS-485 | Tx+, Tx-, Rx+, Rx-, GND |
2線式RS-485 | Data+, Data-, GND |
TTL (ポート 1) | TxD, RxD, RTS, CTS, DTR, DSR, DCD, GND |
TTL (ポート 2) | TxD, RxD, GND |
シリアル通信パラメータ | |
データビット | 5, 6, 7, 8 |
ストップビット | 1, 1.5, 2 |
パリティ | None, 奇数, 偶数, スペース, マーク |
フロー制御 | RTS/CTS, XON/XOFF |
速度 | 110bps ~ 230.4Kbps |
ソフトウェア機能 | |
ネットワークプロトコル | ICMP, ARP, IP, TCP, UDP, DHCP, Telnet, HTTP, SNMP, SMTP |
ドライバサポート | Windows 95/98/ME/NT/2000/XPx64/x86)/ 2003(x64/x86)/Vista(x64/x86)/2008(x64/x86)/ 7(x64/x86)/CE(5.0/6.0), Linux 2.4.x(x64/x86)/2.6x(x64/x86), FreeBSD 5.x/6.x/7.x, HP-UX, IBM AIX 3.5, Mac OS X, QNX 4.25/6.x, SCO OpenServer 5/6, SCO UnixWare 7, Sun Solaris 10 |
コンフィギュレーション オプション |
Webコンソール, シリアルコンソール, Telnetコンソール, Windows Utility |
電源 | |
入力電圧 | 5VDC (±5%) |
消費電力 | 290mA @5VDC (最大) |
専門用語解説
A
- API [エーピーアイ]
- API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)は、プログラマがネットワークのプロトコルを使って他と通信するときに使用する関数を提供します。この関数は接続を確立し、データを読み書きし、切断する機能を含みます。SDKはその代表的なものです。
- AT commands [エイティーコマンド]
- ATコマンドは、コンピュータのプログラムから発行される基本的なテキスト・ベースのコマンドであり、モデムの設定とオペレーションを制御するのに使用します。
C
- client program [クライアント・プログラム]
- クライアント・プログラムは、大抵の場合、別なコンピュータに常駐するサーバプログラムからのサービスを能動的に要求するコンピュータ・プログラムの1種です。
- CNC [シーエヌシー]
- CNC(コンピュータ数値制御装置)は、フライス盤のような閉ループ制御システムの中の一部として使用される制御デバイスです。CNCは他のコンポーネント(モータ、位置検出器、距離測器、タイマー等)からセンサ入力を受けて、モータ、ドリル等に対して適切な制御器の出力を発生させるようにコンピュータ・プログラムを走らせます。
- COM port [COMポート]
- COMポートは、WindowsベースPCのシリアル通信用ポート(RS-232Cインターフェース)です。マルチポートのシリアル・ボードまたは、ネットワーク・ベースのシリアルデバイスサーバのどちらかをインストールすることによってポートの数は数百にも拡張できますが、殆どのPCは2ポートの組み込みCOMポートを標準的に提供しています。.
- cross-over cable [クロス・オーバー・ケーブル]
- クロス・オーバー・ケーブルは、同じ特性の2つのポートを接続する時に使用されます。シリアルのクロス・オーバー・ケーブルは、DCEデバイスからDCEデバイス(またはDTEデバイスからDTEデバイス)へ接続するときに使用されます。(なお、DCEとDTE接続には、ストレートケーブルが使われます)。イーサネットのクロス・オーバー・ケーブルは、イーサネット・ハブを使わないで2台の異なるコンピュータにインストールされているNICカードを直接接続するのに使用できます。
D
- data-stream transmission [データ・ストリーム伝送]
- データ・ストリーム伝送は、妨害されないで連続して伝送されるデータのつながりをいいます。開始文字から始まり、終了文字で終わるデータパケットはその代表的なものです。
- Device Server [デバ