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2022/05/16
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Kvaser

新しいKvaser U100とKvaser Leaf Pro HSv2との比較

このブログのドキュメントでは、いくつかのシングルチャネルKvaser CANインターフェースを比較します。

  • Kvaser U100 73-30130-01173-1
  • Kvaser U100P 73-30130-01174-8
  • Kvaser Leaf Pro HS v2 73-30130-00843-4
  • Kvaser Leaf Light HS v2 73-30130-00685-0

この目的は、新製品のKvaser U100/U100Pインターフェースが、Kvaserの既存のLeafインターフェース製品シリーズと比較して、どれほど高速であるかを証明することです。これらの数値は、他のマニファクチュアラーのCANインターフェースの優れたパフォーマンスのベンチマークとなります。アプリケーションに応答速度を必要とする場合、Kvaser U100/U100Pの応答時間を信じる必要があります。

極端な場合、Kvaser U100は、Leaf Lightの最大4倍、Kvaser Leaf Proインターフェースのほぼ2倍の速度になることを示しています。

Kvaser Leafインターフェース
  • Kvaser Leaf Light HS v2 (73-30130-00685-0)
  • Kvaser Leaf Pro HS v2 (73-30130-00843-4)

Kvaser Leafインターフェースは、堅牢で信頼性に優れたCANインターフェースであることが証明され、多くのアプリケーションで使用されています。Kvaser PCIeインターフェースよりもパフォーマンスが優れているのは、短遅延(latency)が要求される場合のみです。

Leaf Lightシリーズは、基本的な機能を提供し、多くの標準的なアプリケーションで使用されています。Leaf Pro シリーズは、エラーフレーム生成やサイレントモードなど、高度な機能と拡張パフォーマンスを備えています。

Kvaser U100インターフェース
  • Kvaser U100 (73-30130-01173-1)
  • Kvaser U100P (73-30130-01174-8)

Kvaser U100およびU100Pシリーズは、いくつかの非常に興味深い機能を導入しています。

  • 軽量のガラス繊維強化ポリアミドIP67保護等級ハウジング
  • 信号と電源間の強化されたガルバニック絶縁
  • 直感的なLED UI
  • 拡張動作温度範囲(-40℃~+ 85℃)
  • 4つの異なるコネクタ、DB9、OBD-II、M12、J1939-IIで利用できます。

Kvaser U100とKvaser U100PはどちらもCAN FDをサポートしています。

Kvaser U100およびU100Pの新機能とは何でしょうか?

上記の機能に加えてKvaser U100およびU100Pには重要な新機能があります。

  • クイックなUSB応答処理

Kvaser U100 USB通信は、Kvaser Leafシリーズと比較してはるかに最適化されています。U100にはUSB通信とCAN通信の両方を同時に処理する能力があるためCANフレームのスマートな"repacking and bundling"を行う必要はありません。

これは、よりハイレベルのプロトコルに大きな影響を及ぼします。U100シリーズは、Kvaser Leaf Proに比べて最大75%高速です。U100をKvaser PCIe CANインターフェースと比較します。

CAN Q&Aのテスト方法
CAN Q&Aのテスト方法

CAN busでメッセージを送り、相手にメッセージを受信させ、相手がそれに対応する応答を返送させます。これでCAN Q&Aの定義ができました。

1秒間にいくつのQ&Aを送ることができますか?

処理できるメッセージの量を制限するいくつかの要因があります。

  • CANメッセージの長さ
  • CAN busビットレート
  • CANインターフェースハードウェア遅延
  • ソフトウェアの遅延

インターフェースを比較するとき4つの異なるセッティングを使用します。



Bitrate        ID       DLC        Max no of Q&A/s

1000          11bit      0              10416

1000          11bit      8               4464

 500          11bit      8               2232

 250          11bit      8               1116


"Q&A/秒の最大数"、それは何ですか?

1000 kbit/秒のビットレート、11 bits IDおよびペイロードとして0 byteのCANフレームを送る場合、bus上に存在することができるCANフレームは、20833/秒までです。従って、Q&A/秒の最大数は、20833/2 = 10416 PP/秒です。

ソフトウェアに遅延がまったくなく、インターフェースにも遅延がない場合、最大10416PP/秒を取得できるはずです。

ソフトウェアとインターフェースに遅延はありません! さて、超伝導と量子コンピュータに基づいてハードウェアを構築できるようになるまでは、ソフトウェアとハードウェアに遅延があることを受け入れなければなりません。(Yes、それは正解です。これらはハードウェアで実行されるのでソフトウェアの遅延はありません)

いくつのQ&Aを期待できますか?

DELPHI (Pascal) で書かれた簡単なテストソフトウェアを作成し、Kvaser CANlib SDKのGlobal Callback機能を使用します。プログラムは、典型的なCANアプリケーションとして動作する必要があるため最適化を試みていません。
手順は非常にシンプルです。メッセージを送り、応答を待つ手順を繰り返します。ソフトウェアが1秒あたりに何回実行するかをカウントします。

Q&A対戦相手

PingPong 順序、順番を実行する場合、対戦相手が存在する必要があります。
今回は、Kvaser PCIEcan HS v2インターフェースを搭載した標準のWindows 10ワークステーションを使用しています。マシン上で実行されるソフトウェアは、bus上にCANメッセージがあるかどうかをチェックし、それらを読み取り、すぐに返送します(送信者に返送します)。

このソフトウェアは、単に単純に書かれ、最適化されていません。

典型的なテスト順序、順番
典型的なテスト順序、順番
Diagram 1, Kvaser U100, 1Mbit/s, 0 byte DLC

テストは、2.5秒間続きます(X軸は秒単位の時間)。100PP/秒の送信を開始し、テストの最後に10000 PP/秒を送信することを目指します。
100 PP/秒で開始し、約4750 PP/秒で曲線が平坦になることがわかります。

Q&Aテストの結果
Q&Aテストの結果


        1Mbit/s, 0 DLC    1Mbit/s, 8 DLC    500Kbit/s, 8 DLC    250Kbit/s, 8 DLC

U100/U100P              4758              2787                1678                934

Leaf Pro HS v2          2719              2002                1335                802

Leaf Light HS v2         988               988                 988                496


上記のテストでわかるようにKvaser U100およびKvaser U100Pは、常にLeaf LightおよびLeaf Proよりも高いスループットを提供します。

これらは、固定マウントのKvaser PCIEcan HSv2とほぼ同じ速さです。それらを比較するとKvaser U100とKvaser U100Pは、PCIeカード機能の約85~95%に到達します。



       Bitrate         ID        DLC

Setting 1:        1 Mbit/s      11bit    0 bytes

Setting 2:        1 Mbit/s      11bit    8 bytes

Setting 3:      500 kbit/s      11bit    8 bytes

Setting 4:      250k bit/s      11bit    8 bytes


Q&A
Kvaser Leaf Light HSv2からKvaserU100に移行できますか?

Kvaser U100は、Kvaser Leaf Light HSv2が処理できるすべての機能をサポートしています。通常、ソフトウェアの調整は、必要ありません。

Kvaser Leaf Pro HSv2からKvase U100Pに移行できますか?

Kvaser U100Pは、1つを除いて(U100Pは、tプログラムをサポートしていません、Kvaser Leaf Proが処理できるすべての機能をサポートしています。

新しいドライバとSDKが必要ですか?

すべてのKvaserインターフェースは、同じドライバとSDKパッケージを共有しています。Kvaser Leaf lightまたはKvaser Leaf Pro用に作成されたソフトウェアは、多くの場合、変更なしでKvaser U100およびKvaser U100Pで使用できます。(ただし、最新のKvaser SDKでアップデート/再コンパイルすることは決して間違いではありません)。

Kvaser U100がKvaser Leaf LightおよびLeaf Proよりも高速なのはなぜですか?

内的:Kvaser U100は、Kvaser ProおよびLightインターフェースと比較してパワフルなプロセッサを使用しています。しかし、パワフルですが消費電力は最小です。
外的:USB通信は、Kvaser U100のハードウェアとKvaserドライバの両方で、より最適化されています。Kvaser U100は、USBとCAN通信の両方を同時に処理する能力を有するのでCANフレームのスマートな"repacking and bundling"を行う必要はありません

USB接続のインターフェースが内部実装のインターフェースカードに匹敵するほどの速さになることはあるのでしょうか?

現在、使用されている技術では、外部接続のCANインターフェースに比べて内部接続のCANインターフェースが常に有利です。

U100は、USB2を使っていますが、将来的にUSB3を使うことで高速となるのでしょうか?

USB3に切り替えてもインターフェースのスループットが向上することはないと思います。USB2は、現在から将来にわたって必要な要件を満たす非常に信頼性の高い通信方式です。通信遅延の多くは、インターフェース回路およびCPUによるコンピュータに起因するものです。

Kvaser U100は、高速なホストコンピュータが必要ですか?

Kvaser U100 は、すべてのハードウェアで動作します。USB 通信における"repacking and bundling"がないためKvaser U100 は、Kvaser Leaf Pro や Leaf Light と比較して、より多くの USB パケットを生成します。ホストCPUの負荷が高くなるのでホストアプリケーションが十分なCPUコアにアクセスできるようにすることをお勧めします。また、Kvaser U100 は、高速で十分な能力を備えたUSB コントローラやhubが必要です。(過去5年間に販売されたほぼすべてのPCは、適切な能力を備えています)。


フィールドアプリケーションエンジニア Lars-Göran
Lars-Göran "HELGE" Fredriksson
フィールドアプリケーションエンジニア
Kvaser製品に関わるFAQは、Kvaserサイトをご参考下さい。

リンク先は全てKvaser英語サイトになります。

Kvaserサイト(Knowledge Base)