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産業用ネットワークソリューション
IO-Linkの基礎知識
IO-Linkの基礎知識:知っておきたい10の用語
1.IO-Linkシステム
IO-Linkシステムは、Comtrolが提供する、Master経由で接続されたIO-Link(version 1.0または1.1)をサポートするセンサおよび/またはアクチュエータから構成されています。次に、Masterは、Ethernet/IP、Profinet IOまたはModbus TCPといった産業用イーサネットプロトコルを介してコントローラ(PLC、HMI、SCADAなど)と通信します。
Comtrolは、ユーザが同時に2つの産業用イーサネットプロトコルを通して情報交換することができる独自性を提供します。
詳細は次の「MultiLink™」をご覧ください。
2.MultiLink™- Comtrol特有の利点
MultiLink™は、異なる産業用イーサネットプロトコルで動作している複数のIO-Linkコントローラを同時にアクセスする機能を提供します。
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- ユーザの利点:
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- PLCとHMIに同時にアクセスを提供
- Ethernet/IP および Modbus TCPと通信
- 様々なシステム(例:SCADAまたはDCS、プラントコントローラ)を同時にコントロールおよび監視
3.IODD=IOデバイスの記述 (IO Device Description)
すべてのIO-Linkセンサ/アクチュエータは、Comtrolのwebインターフェース上でデバイスと対話することができるIODDファイルを備えています。各IO-Linkデバイス製造元は、これらのwebサイトを通して利用が可能です。
ComtrolのIO-Link Masterを使用することにより、IO-Link MasterにIO-LinkデバイスのためのIODDファイルのライブラリ(最大15790K)をロードおよびストアすることができるので、IO-Link Master WebインターフェースからIO-Linkのセンサやアクチュエータを構成することができます。
- ユーザの利点:
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- 他のIO-Linkデバイス設定方法の使用を緩和あるいは除去
- PLCプログラミングの経験がなくても迅速かつ容易にIO-Linkデバイスを構成
- ファクトリ現場にまで出向かずリモートからIO-Linkデバイスの設定を変更が可能
4.データの種類:プロセス、サービス、イベント
IO-Linkを使い、プロセスデータ、サービスデータ、イベントデータ の3種類データを確認できます:
- プロセスデータ:サイクリックデータとも呼ばれています。これは、デバイスが温度の読み取り、距離の読み取り、プロキシ(近接)、流量、その他といったデータの提供または測定を目的とした情報です。
- サービスデータ:プロセスデータと関連しないすべてのデータそして非サイクリック(acyclic)データとして知られています。製造元名、デバイスの記述、モデル番号、シリアル番号およびパラメータ値などはサービスデータのサンプルです。
- イベントデータ:重要なイベントが発生したとき通知またはフラグを立てます。イベントデータの例としては、間違ったセンサ接続、通信エラー、オープンサーキット、過負荷、レンズの汚れなどがあります。
5.リモートパラメータ設定
ComtrolのIO-Link Masterは、PLCおよび/またはHMIからIO-Linkデバイスへのリモート通信をサポートしているため、IO-Linkデバイスの設定と運用行動を変更することができます。
さらに、Comtrol IO-Link Master webインターフェースを使って、IO-Linkデバイスの設定を、PLCまたはHMIなしに変更することができます。
- ユーザの利点:
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- 距離測定範囲、減衰、コードライブラリといったセンサやアクチュエータプロパティをダイナミックに再設定
- アクセスが難しい場所や危険なエリアでのIO-Linkデバイスの再設定
- 以前に有効的に使用していなかった投資を最大限に活用するための多様性とデューティサイクルをダイナミックに拡張
6.ADR=自動デバイス交換 (Auto-Device Replacement)
IO-Linkデバイスを、以前のストア値を使用して自動的に構成することができます。故障や破損したセンサ、アクチュエータを、迅速かつ簡単に交換できるので、生産ラインのダウンタイムおよびメンテナンスコストの削減に繋がることを意味します。
例: 会社Aは、IO-Link v1.1センサの導入と、Comtrolのwebインターフェース対応の自動デバイスアップロード/ダウンロード機能を使って構成しているので、IO-Link IOデバイスが故障した場合、同じタイプの工場デフォルトデバイスとリプレースすることができるとともに、すぐに稼働することができます。
7.IO-Link Master webインターフェース
Comtrolは、IO-Link Masterマーケットにおいて他に類を見ないwebインターフェースを提供します。IO-Link Masterを可能な限り簡単に使用するための広範な利点を提供します。
- ユーザの利点:
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IO-LinkデバイスをセッティングするためのIO-Link、EtherNet/IP、Modbus TCPを構成
IO-Linkポート上でIO-Link、EtherNet/IP、Modbus TCPのアクティビティをリアルタイムに診断
便利にIO-Link Master上にIODDファイルをロード
Port table(GUI) または ISDU handlingを提供するIO-LinkデバイスISDUインターフェースを使用して、IO-Linkデバイスを数分で設定
自動デバイス設定のためのデータストレージ (自動/手動)
特定のIO-Linkデバイスを特定のポートにリンクするためのIO-Linkデバイス確認 (コンパチブル および identical)
データインテグリティのためのデータ確認 (Strict/Loose)
▪IO-LinkデバイスをセッティングするためのIO-Link、EtherNet/IP、Modbus TCPを構成
IO-Link、EtherNet/IPおよびModbus TCP設定に必要なパワフルなIO-Link Master Webインターフェース
- IO-Link:一般的にIO-Linkポートの設定は、必要としません。それは、Comtrol IO-Link MasterおよびIO-Linkデバイスが自動的に最小のサイクルタイムのネゴシエーションを行いコネクションに応じて通信するためです。また、デジタル入力またはデジタル出力モードで実行するためにIO-Linkポートを構成することができます。
このスクリーンショットは、以下を描写します:
- ポート1:同一(Identical)デバイス確認モード設定
- ポート2:データストレージ(自動アップロード)、コンパチブルデバイス確認モード および Strictなデータ確認モード設定
- ポート3:データストレージ(自動ダウンロード)、コンパチブルデバイス確認モード および Looseデータ確認モード設定
- ポート4:コンパチブルデバイス確認モード設定
- ポート5:コンパチブルデバイス確認モード および Looseデータ確認モード設定
- ポート6:デジタル入力デバイス設定
- ポート7-8:デフォルト値設定
データストレージ機能を有効にする前にポートに接続するIO-Linkデバイスを構成。
- EtherNet/IP™:これらのセッティングを制御するためのEtherNet/IP™設定を提供
- ISDUデータ
- プロセスデータ
- トランスファモード
- タグ/ファイル読取/書込
- PDIをタグ/ファイル書込
- タグ/ファイルからPDO読取
IO-Link Master EtherNet/IP™インターフェースの詳細については、IO-Link Master EtherNet/IP™ Reference Manual (英語/PDFが開きます) を参照してください。
- Modbus TCP:これらのセッティングを制御するためにModbus TCP設定を提供
- ISDUデータ
- プロセスデータ
- トランスファモード
IO-Link Master Modbus TCPインターフェースの詳細については、IO-Link Master Modbus TCP Reference Manual (英語/PDFが開きます) を参照してください。
▪IO-Linkポート上でIO-Link、EtherNet/IP、Modbus TCPのアクティビティをリアルタイムに診断
IO-Link、EtherNet/IPおよびModbus TCP通信のためのリアルタイム診断データ
- 包括的かつ広範にわたるIO-Linkポート健康診断
- EtherNet/IP™ - 特定の通信統計診断
- Modbus TCP - 特定の通信統計診断
▪便利にIO-Link Master上にIODDファイルをロード
IO-Linkデバイスの設定を合理化するためにIO-Link Master上にIODDファイルをロード
Comtrol IO-Link Master上にIO-LinkデバイスのためのIODD(IO Device Description=IOデバイスの記述)ファイルのライブラリ(最大15790K)をロードおよびストアすることでIO-Link Master web interfaceから IO-Linkセンサまたはアクチュエータを構成することができます。
Port table(GUI) または ISDU handlingを提供するIO-LinkデバイスISDUインターフェースを使用して、IO-Linkデバイスを数分で設定
- ユーザの利点
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- 他のIO-Linkデバイス設定方法の使用を緩和あるいは除去
- PLCプログラミングの経験がなくても迅速かつ容易にIO-Linkデバイスを構成
- ファクトリ現場に行く必要なくリモートからIO-Linkデバイスの設定変更が可能
IO-Link Master上にIO-Linkデバイス製造元のIODDファイルを容易にロード可能
IO-Linkデバイスの正しいIODDファイルは、概要ページを使用してロードされていることを確認してください。
▪Port table(GUI) または ISDU handlingを提供するIO-LinkデバイスISDUインターフェースを使用して、IO-Linkデバイスを数分で設定
数分でIO-Linkデバイスを構成
IO-Linkデバイス - Port Table または IO-LinkデバイスISDUインターフェース を使用
▪IO-Linkデバイス - Port Table
IO-Linkデバイス製造元の IODD filesをアップロードした後、IO-Linkデバイス - Port table(ISDU handlingを提供する)を使用して、簡単かつ迅速に構成できます。
- ユーザの利点
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- IO-Linkデバイス設定時間の低減
- IO-Linkデバイス設定の簡素化
- リモートパラメータ化
IO-Linkデバイス - Port tableは、IO-Link Master上にロードされたIO-Link device IODD fileとIO-Linkデバイス間のGUI設定インターフェースを提供します。接続されたデバイス┃IO-LinkデバイスのためのPort page をクリックしてください。そしてデバイスパラメータを変更するには、[EDIT]ボタンをクリックしてください。
変更の実行後、SAVE をクリック
パラメータ変更を確認するために REFRESH をクリック
必要な場合、IO-Linkデバイスのパラメータを工場出荷時のセッティングにリセット
▪IO-Linkデバイス - ISDUインターフェース
任意でISDU handlingを提供するIO-LinkデバイスISDUインターフェースを使用してIO-Link デバイスを構成します。そして、IODD fileがロードされているか否かにかかわらずIO-Linkデバイスパラメータを編集することができます。
IO-Linkデバイスを構成するためにIO-Linkデバイス ISDUインターフェースとIO-Link Device Operators Manual を使用します。任意でISDUブロックindex番号を参照するためにIODDファイルをロードすることができます。これはISDU index 64を10000(27 10h)への変更を図示します。
IO-Link Masterは、パラメータ変更が定義された値に適合した場合、コマンドで実行されたレスポンスに応じます。IODDファイルがロードされている場合、REFRESH をクリックすることによりパラメータ変更を確認することができます。
▪自動デバイス設定のためのデータストレージ (自動/手動)
データストレージ (自動/手動) - オートデバイス設定
ComtrolのIO-Link Masterは、以前にストレージされた値を使用してIO-Linkデバイスを自動的に設定することを可能にするデータストレージをサポートします。
- 故障または損害を受けたセンサまたはアクチュエータを迅速かつ容易にリプレース - 生産ラインのダウンタイムとメンテナンスコストの低減
- 新しいIO-Linkデバイスの迅速なセットアップが可能 - 導入コストおよび関連するコストの低減
IO-Linkデバイスを構成した後にデータストレージ機能を実装することができます。
下記を実例として描写します:
- ポート2 - 自動的にアップロードおよびIO-Link Masterの構成をするためにStorage Contentsフィールドで表示されているようにポート上のデバイスのためのデータがストアされています。もし必要であれば、ストアされているデータを他の同じデバイスに手動ダウンロードできます。
- ポート3 - 手動のUPLOADが実行され(Storage Contentsフィールド)そして、ポートは自動ダウンロードに構成されます。これは、既存のIO-Link IOデバイスが同じIO-Link IOデバイスモデルとリプレースさられた場合、IO-Link Masterが新しいIO-Link IO上にデータストレージを自動的にロードされることを意味します。
- ポート5 - 手動のUPLOADが実行され、そして必要があれば自動または手動のダウンロードがIO-Linkデバイスまたは他の同じモデルにロードするために使用することができます。
▪特定のIO-Linkデバイスを特定のポートにリンクするためのIO-Linkデバイス確認 (コンパチブル および identical)
IO-Linkデバイス確認 (コンパチブルまたは同一)
IO-Linkポートをスマートにするためにデバイス確認を使用します。コンパチブルまたは同一(identical)のIO-Linkデバイスが接続されている場合にのみ動作するようにIO-Linkポートをリンクすることができます。
下記を実例として描写します:
- ポート1 - デバイス確認を同一(identical)にセット。IO-Linkデバイスにシリアル番号が含まれている場合にのみ同一(identical)デバイス確認が機能することができます。
- ポート2、3、5 - デバイス確認をコンパチブルにセット。これはコンパチブル(同じベンダIDおよび同じデバイスID)のIO-Linkデバイスが対応するポートに接続されている場合にのみ、これらのポートが動作することを意味します。
- ポート4 - SAVEをクリックした後、このポートは、コンパチブルのデバイス確認に構成されます。
▪データインテグリティのためのデータ確認 (Strict/Loose)
データインテグリティのためのデータ確認 (Strict/Loose)
PDIおよび/またはPDOの長さを定義することによりデータのインテグリティを保証するために、データ確認オプションを使用します。
下記を実例として描写します:
- ポート1, 4, 7 および 8 - データ確認のために構成しない
- ポート2 - Strictなデータ確認を構成する
- ポート3 および 5 - Looseな確認を構成する
8.IO-Linkデバイス確認
IO-Linkデバイス確認を使用することでIO-Link Masterポートをインテリジェントにします。これにより、コンパチブルまたは同一(Identical)IO-Linkデバイスが接続されている場合にのみ動作するようにIO-Linkポートをリンクすることができます。
例: プラントまたはコントロールマネージャが特定のデバイスだけを特定のポート上で動作させたい場合、これを実行することができます。従って、メンテナンスが行われた後、デバイスへの接続が頻繁に切断され再接続をする場合、適切なデバイスが適切なポートに接続されているかを確認することができます。間違ってデバイスを接続している場合は、赤色LEDライトがMaster上で点滅します。また、Comtrolのwebインターフェース上で、このイベントデータフラグの表示を見ることができます。
9.ISDU=インデックスサービスデータユニット (Index Service Data Unit)
Comtrolは、複数またはシングルISDUコマンドメッセージサポートと、ブロッキング/ノンブロッキングメッセージング方法を提供する、柔軟で簡素化されたインターフェースを使い、PLCがIO-LinkデバイスISDUブロックへのアクセスを提供するためにIO-Link MasterがすべてのプログラミングをハンドルするときISDU Handlingを提供します。
PLC ISDUメッセージフォーマットは、柔軟性と使いやすさを追求した設計がされています。各メッセージは、シングルコマンド、同じデータ領域サイズを使った複数コマンド、または変化するデータ領域サイズによるコマンドが含まれています。
- ユーザの利点:
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- ISDUおよびプロセスデータへのアクセスを提供することで、長い複雑なPLCプログラミングを排除します。
10.データ確認 (Strict または Loose)
PDIおよび/またはPDOの長さを定義することによりデータのインテグリティを保証するためにデータ確認オプションを使用します。また、ユーザに、データがMasterに問題なく伝送されたことが分かる機能を提供します。
IO-Linkとは?
IO-Linkとは、センサまたは産業用ロボットとの通信に使用する新しいポイント・ツー・ポイントシリアル通信プロトコルです。従来、センサのコントロールには、デバイスメーカ独自のプロトコルが使われてきました。オムロンであればEthernet IP、三菱であればCC-Linkといった具合に、工場内で使われるセンサやデバイスは別々の言語を持って話しています。
IoT化が進む中、産業業界でもインダストリアルIoTがうたわれています。GEはモータやタービンをセンサで常時監視することにより、定期メンテナンスのコストを削減し、設備の効率化を進めようとしています。ドイツでも国を挙げてIndustrie 4.0が提唱され、工場のスマート化、IoT化が世界的に進んでいます。
IO-Linkは、ヨーロッパのセンサメーカやPLCメーカを中心に、センサのプラグアンドプレイ、およびメーカ特有であったプロトコルの共通言語化を目的として開発された通信プロトコルです。従来のプロトコルとは異なり、双方向通信ですので、デバイスの設定やメンテナンスを自動化したり、PLCのプログラミングが大幅に簡易化できる、配線ケーブルのコスト削減、と言ったメリットがあります。
Comtrol IO-Link Masterの特徴
Comtrolは30年以上にわたり、産業用グレードのネットワークスイッチやEtherNet/IPゲートウェイを開発・製造してきました。Comtrolはいち早く、IO-Linkの重要性に目を付け、米国で唯一のテストセンターとして、さまざまなセンサやデバイスのIO-Link互換性を検証する中心的存在です。
Comtrolでは、Class 1 および Class 3 の EtherNet/IP および Modbus TCPをサポートするIO-Link ゲートウェイを発表しました。筐体はIP67グレードですので、制御盤内にも、または製造現場にも設置が可能です。