技術情報

産業用エッジコネクティビティ

2017/07/14
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Moxa

大量のModbusデバイスをハンドリングすることのジレンマ

産業用IoTのメリット
大量のModbusデバイスをハンドリングすることのジレンマ

産業用IIoT(Industrial Internet of Things)の普及により、膨大な数のシリアルデバイスがインターネットに接続されています。しかしながら、複数のシリアルデバイスの設定およびハンドリングは至難の業といえます。例えば、数百から数千のシリアルベースのModbusメータがModbus RTUプロトコルを介して通信するデータセンタを例にとります。これらのメータもModbus TCPプロトコルを使用するコントロールルームで監視および制御する必要があります。シリアルからイーサネットへデータを送信し、Modbus RTUをModbus TCPに変換するためには、高ポート密度のModbusゲートウェイは、大量のシリアルデバイスをコントロールルームに接続するためのベストオプションです。しかし、トポロジと接続性に関する多くのModbusデバイスのプランニングと管理は、多くの時間と労力を必要とします。さらに、エンジニアは、Modbusゲートウェイに接続されたシリアルデバイスに大量のModbusリクエストをディスパッチする際に起こり得る接続エラーの可能性を処理する必要があります。

Modbusルーティングの主な課題

大量のModbusデバイスを設定することは容易ではありません。ARPテーブルを使用してルーティングを自動的に行われるイーサネットスイッチとは異なり、マルチシリアルポートを備えたModbusゲートウェイのルーティングメカニズムは非常に複雑です。ルーティングテーブルの主な目的は、どのModbusデバイス(スレーブID)がゲートウェイ上のどのシリアルポートに接続されているかを示すことにあります。ゲートウェイが特定のModbusデバイスに対するModbusリクエストを受信すると、ターゲットのModbusデバイスに接続するシリアルポートを参照するルーティングテーブルを介して、このリクエストをディスパッチできます。ルーティングテーブルは、トラブルシューティングやメンテナンスのために維持する必要がありますが、ルーティングテーブルの作成と管理は面倒です。

  • 時間がかかる
  • 現実と異なる可能性
  • スケールアップと維持が難しい
  • Modbusリクエストをゲートウェイ上の適切なシリアルポートにディスパッチするためには、エンジニアはで、個々またはクライアントIDの範囲を手動入力して、クライアントIDルーティングテーブルを作成する必要があり、特に、大量のシリアルデバイスを対処するには非常に時間がかかります。

  • エンジニアは、トポロジのプランニングに多くの時間を費やするにもかかわらず、フィールドサイトでの実際の状況と大きく異なる可能性があります。実際のフィールドサイトで、オリジナルの計画で意図した通りでない場合、通信エラーが発生する可能性があります。これは一般的な問題であり、エンジニアは通常、オフィス内でルーティングテーブルを設定し、フィールドサイトで実際のデバイスを再確認するという、一層の努力をする必要があります。

  • 生産規模を拡大したりメンテナンス作業を改善するためには、Modbusデバイスの追加、取り外し、または交換をすることが必要となるでしょう。エンジニアは、システム構築のときに作成されたマッピングテーブルを参照することにより、ゲートウェイのルーティングテーブルを再構成する必要があるため、障害となります。多くの場合、このマッピングテーブルは、見つけることが難しいか、現在、オペレーションに対して責任があるスタッフに渡されていないかにより、エンジニアのフラストレーションが募ります。

自動デバイスルーティング機能
ワンクリックでModbusリクエストをディスパッチ

Moxaは、大量のModbusデバイスの設定中に発生する問題および不都合に対処するために設計された技術を継続的に開発しています。MoxaのAuto Device Routing機能(特許出願中)は、ワンクリックでModbusゲートウェイの監視と制御およびデータ収集(SCADA)システムからのModbusリクエストを自動的に検出し、スレーブIDルーティングテーブルを自身でセットアップすることができます。従って、エンジニアが手動でクライアントIDルーティングテーブルを作成する必要がなくなり、時間とコストを大幅に低減することができます。さらに、フィールドサイトの実際の接続を再確認するために必要な作業が不要になります。この最先端技術は、Modbusデバイスの追加や取り外しをする際に、マッピングテーブルの履歴を参照する余分な時間や作業を必要としません。

  • シンプリシティ
    シンプルなクリックで複数のModbusリクエストを自動的に検出し、IDルーティングテーブルを作成
    時間のセーブ
    手動のID入力またはフィールドサイトで接続を再確認することがなくなり、大幅な時間と作業の削減が可能
    スケーラビリティ
    将来のModbusデバイスの追加、取り外し、交換する余分な作業の必要がなくなります
ホワイトペーパー:新しいテクノロジーがModbusゲートウェイの厄介なルーティングセットアップを自動化

Modbusゲートウェイのルーティングセットアップを自動化

多くのModbusデバイスの監視およびコントロールをする必要がある場合、エンジニアは通常、これらのデバイスのトポロジーのプランニングと、それらを異なるサブグループに分割するために、多くの時間を費やす必要があります。このホワイトペーパーでは、さまざまなルーティング技術および長所と短所、さらに、多くのModbusデバイスの構成や管理をする際の時間とコストの削減が可能にする新しい技術について、詳しく解説します。

関連製品:MGate MB3660シリーズ

MGate MB3660シリーズ

  • エージェントモードがシリアルデバイスのアクティブおよびパラレルポーリングを通して、より高いパフォーマンスを実現
  • Auto-Device Routing機能(自動デバイスルーティング機能)
  • 革新的なコマンドラーニングによりSCADA Modbusコマンド入力(エージェントゲートウェイとして機能)の必要を排除
  • シリアル・ツー・シリアル(Master-to-Slave)通信サポート
  • 同じIPアドレスまたはデュアルIPアドレスを備えた2つのイーサネットポート
  • デュアルVDCまたはVAC電源入力
  • イベントアラーム用3ピンフォルトリレイ回路
  • 2 kVアイソレーション保護(Iモデル)