導入事例
電力
高性能コンパクトArmベースコンピューターで太陽光追跡システムを強化
アプリケーション | 太陽光発電 |
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カテゴリー | 電力 |
ロケーション | グローバル |
プロジェクトの背景
地球が太陽の周りを公転しているため、地上に固定されたソーラーパネルは季節や時間、入射角度による影響を受けます。それによりエネルギー量が大きく変化するので、発電に必要な太陽光を常に受けることができるとは限りません。年間を通じて日射量を最大限に利用するためには、常に最適な向きになるようにパネルを調整する必要があります。太陽光追跡システムは、センサーで太陽光の方向を感知し、コントローラーにコマンドを送ることで、ソーラーパネルが直射日光に最適に当たるように自動的に調整することができ、このプロセスを劇的に強化することが可能です。さらに、太陽光追跡システムに組み込まれたセキュリティ機能は、システム障害の原因となるサイバー攻撃や、システムへの不正アクセスを包括的に保護することが要求されます。
Moxaのソリューション
太陽光追跡システムは、ソーラーパネルを常に太陽に向けられるようにすることで、ソーラーパネルの出力と効率を向上させることができます。太陽光追尾システムは、追尾制御ユニット (TCU)、遠隔センサーユニット (RSU)、ネットワーク制御ユニット (NCU) で構成されます。RSUは風と雪を感知し、このデータをZigbeeモジュール経由でNCUに送信します。 NCUは収集したデータをTCU用のシンプルなコマンドに変換します。TCUは、NCUからのコマンドに基づいてソーラーパネルの向きを調整し、太陽光の照射を最大化します。
UC-1200A ArmベースコンピューターはNCU内に設置され、風速計からのデータを前処理してTCUにコマンドを送ります。この通信はスイッチとZigbeeモジュールとの接続を通じて行われ、コマンドを効率的に実行できます。UC-1200A 64ビット Armベースコンピューターは、データの前処理、デバイスの監視、情報送信、命令のプロビジョニングを容易にし、太陽光追跡システムのシームレスな制御を可能にします。コンピュータのセキュアブート機能は、Trusted Platform Module (TPM) の下でハードウェアとソフトウェアを保護し、特定のMoxaデバイスでのみ復号化できるようにします。UC-1200Aコンピューターは、IEC 62443-4-2 SL2セキュリティ規格に準拠しているため、太陽光追跡システムに信頼性が高くセキュアなソリューションを提供し、中断のない運用と生産性の向上が保証します。
導入の効果
デュアルコアプロセッサーを搭載したMoxaのUC-1200A 64ビットArmベースコンピューターは、フィールドに設置されたスイッチやセンサーからのデータ収集のために設計されています。このデータは、シンプルなタスクを完了するためにシステムの一部を制御する実行可能なコマンドに変換されます。この、コンパクトで堅牢な産業グレード設計のコンピューターは、太陽光発電所の過酷な運用環境でも安定した動作を実現し、IEC 62443-4-2 SL2に準拠した包括的なセキュリティ機能により、サイバー攻撃から確実に保護することができます。