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産業用ネットワークソリューション / 産業用エッジコネクティビティ / 製造業
産業用コネクティビティとネットワークソリューションの新たな基盤
産業用Internet of Thingsが業界で急速に普及する中、IIoTの基礎であるITとOTテクノロジーを確実に統合することは、依然として多くの企業にとってアキレス腱になっています。実際にオペレーションに適した産業用コネクティビティとネットワークソリューションを選択することは「言うが易し、実行は難しい」ですが、必要不可欠です。多くの場合、この困難なタスクは、OTプロトコルとオートメーションシステムの経験に乏しいITエンジニア、または逆に、エンタープライズITネットワーキングの知識に乏しいOTエンジニアに降りかかっています。この記事では、この新しいテクノロジーがIIoTアプリケーションにおいて産業用コネクティビティとネットワークソリューションの役割をどのように形成しているかを詳しく見ていきます。
産業用コネクティビティの必要性 - 現在および将来
従来のアンコネクテッドな産業用デバイスと資産を接続することが、IIoTアプリケーションを可能にするための最初のステップです。このタスクを実行するためには、接続する必要があるOT資産の種類と、OT資産をローカルネットワークまたはクラウドサーバに接続するといった特定のコネクティビティ要件を徹底的に評価する必要があります。産業用アプリケーションにおいて、OT資産は主にシリアルまたはI/O通信インターフェースが使われているため、産業用コネクティビティを可能にするためには、適切なシリアルI/Oコネクティビティソリューションを選択することが不可欠です。さらに、OT資産をリモートサーバまたはクラウドサーバに接続する際、サイバーセキュリティおよび大規模デバイスマネージメントといった追加の考慮事項に留意する必要があります。
- シリアルコネクティビティ
レガシーマシン、機器、およびフィールドデバイスの大半は、伝統的に存在する様々な規格およびプロプリエタリ(proprietary)のシリアル通信プロトコルを使用しているため、イーサネットベースのシステムがこれらのレガシーのシリアルデバイスと通信するためには、シリアルデバイスサーバまたはプロトコルゲートウェイが必要になります。
- リモートI/Oコネクティビティ
リモートI/Oコネクティビティの役割は、デジタルまたはアナログデータを収集して送信するだけではありません。OTとITシステムの両方がI/Oデバイスからデータを収集する必要があるIIoTアプリケーションにおいては、リモートI/Oがアプリケーションシステムでデータを利用できるようにする上で重要な役割を果たします。
- IIoTデバイスコネクティビティ
IIoTアプリケーションでフィールドデバイスを接続するために使用するコネクティビティデバイスには、それ自体に追加要件が含まれます。例えば、コネクティビティデバイスでは、ITシステムまたはクラウドサーバと通信するためにITプロトコルやクラウド機能が必要になります。すべてがコネクテッドされている場合、多くのコネクティビティデバイスの管理と安全にデータを送信するために必要とする問題にも対処する必要があります。
産業用ネットワーキングの必要性 - 現在および将来
従来は、コネクテッドされていないOT資産のコネクティビティを可能にする以外に、これらのフィールドデバイスをすべて接続するには複数の相互接続されたデバイス、システム、さらにはリモートサイト間の情報フローをサポートできるネットワークを構築する必要があります。このため産業用ネットワークインフラストラクチャに次の要素を組み込むことを検討する必要があります。
- イーサネット
ネットワークノード LANのイーサネット基盤の構築、リモートエッジシステムの統合、およびネットワーク全体の接続を実行するために、様々なマネージドまたはアンマネージドイーサネットスイッチを利用することができます。
- ワイヤレス
ネットワークノード 環境により有線接続が難しいアプリケーションや、より高いモビリティを必要とするアプリケーションの場合、ワイヤレスLANテクノロジーが有線イーサネットネットワークの代わりに、または有線イーサネットネットワークに加えて、より費用対効果に優れた柔軟なオプションを提供することができます。
- ネットワーク
ゲートキーパー フィールドデバイスとOT資産をインターネットに接続すると、ネットワークが新たなサイバーセキュリティリスクにさらされることになります。そのため、セキュアなルータとファイアウォールが、考慮する必要がある優れた防御ラインを提供します。
- 未来に対応した
産業ネットワーク 多くのIIoTアプリケーションは、新しいビジネスチャンスをもたらしますが、既存のネットワークインフラストラクチャにも新しい息を吹きかけ、活用する必要があります。長期的なネットワーキングゲームに勝利するためには、産業用ネットワークが将来の課題と機会に取り組むことができるようにすることが不可欠です。
適切なソリューション
Moxaは、産業用コネクティビティとネットワークの課題を克服するために過去30年以上にわたる経験を生かし、産業用オートメーションアプリケーションに最適なソリューションを選択する重要な基準をいくつか特定しました。
- 産業用コネクティビティのニーズ - 現在と将来への対応
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- レガシーシリアルデバイスに新しい命を吹き込む
- リモートI/Oに対する大きな期待
- IIoTデバイスコネクティビティの次は?
- 産業用ネットワーキングのニーズ - 現在と将来への対応
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- エッジネットワークにイーサネットスイッチを導入
- 多くの可能性を実現するするワイヤレス
- ネットワーク防御の最前線
- 将来の予期せぬ事態を見据えたネットワークの構築
詳細については、カタログ「産業用コネクティビティとネットワーキングガイドブック101 - 初級編」をご覧ください。