技術情報

産業用ネットワークソリューション / 製造業

2021/11/29
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Moxa

効率的なネットワーク構築に役立つアンマネージドイーサネットスイッチの導入方法

限られた数の機器を1つのシステムに接続するだけでも、簡単なことではありません。単一の自動生産ラインでは、コネクティビティを可能にするために1つまたは2つのイーサネットネットワークノードのみが必要であり、それにより、コントロールセンターのオペレーターがシステムステータスを監視し、インシデントに対応することができます。ここで、増え続けるデバイスを複数のシステムから単一のネットワークに接続する際に生ずる問題を想像してください。すべての課題が複雑化しています。さまざまな要因にまたがる複数の自動化生産ラインの統合を担当する産業オートメーションエンジニアが対処しなければならない、厄介な現実です。では、これらのデバイスとイーサネットノードがすべて接続され、継続的な運用を維持するために必要な重要なデータをオペレーターが受信できるようにするにはどうすればよいでしょうか。

1つのソリューションは、より多くのイーサネットスイッチを増設する方法で、ネットワーク転送を管理し、必要に応じて関連するパラメータを設定できます。マネージドイーサネットスイッチは、制御性と細分性を高める一方で、複数のマネージドスイッチを維持するには多くの時間と労力を必要とします。さらに、管理可能なネットワークノードの数を増やすと設定とメンテナンスの労力が増えることになります。従って、ネットワークをあまり早く拡張しないように慎重なネットワーク計画と設計が不可欠です。また、一部のネットワークノードでアンマネージドスイッチを使用するとネットワーク全体の効率が向上し、メンテナンス作業が削減されます。

アンマネージドイーサネットスイッチを選定するための主な基準

産業オペレーターは、フィールドデータをIPネットワークに接続するためにアンマネージドイーサネットスイッチをシンプルなネットワークhubと見なすことがよくあります。また、産業運用が稼働しているとき、オペレーターは、ネットワーク上にアンマネージドイーサネットスイッチの存在を忘れることもあります。しかしながら、ビジネス洞察を生み出すために接続するデバイスがますます増えると、予期せぬネットワークの不安定性に産業オペレーターが圧倒される可能性が生じます。増大する複雑なネットワーク要件を満たすには、アンマネージドイーサネットスイッチに更なる追加の機能が必要となります。ここでは、IIoTアプリケーションに最適なアンマネージドイーサネットスイッチを選定するために必要な3つの重要な基準を説明します。

IIoTアプリケーションに最適なアンマネージドイーサネットスイッチを選定するために必要な3つの重要な基準
拡張計画
拡張計画

ネットワークがますます多くのコネクテッドデバイスをサポートできるための基本的な要件を満たすためには、大量のデータに対して十分な数のポートと十分な帯域幅を備えたアンマネージドイーサネットスイッチを使用することができます。アンマネージドイーサネットスイッチは、通常、限られたスペースのキャビネット内部に設置されるケースが多いためコンパクトであり、ポート密度の高いソリューションを提供することができれば将来の拡張時に発生するトラブルを回避できます。 もう1つの重要な考慮事項は、ネットワークスピードと伝送距離があります。 今日、ビデオストリーミングなど多くの帯域幅を使用する時代であるため、全体的な伝送スピードに影響を及ぼすさまざまなタイプのデータが存在します。そのため、アンマネージドイーサネットスイッチがギガビットポートまたはファイバポートをサポートする必要性が生じています。その実現により、現在および将来を考えたデータアップリンクに十分なネットワークスピードを保証することができるようになりました。

アンマネージドイーサネットスイッチの拡張
各ノードにおけるパケットの優先順位付け
各ノードにおけるパケットの優先順位付け

Quality of Service(QoS)は、一般的にマネージドイーサネットスイッチでサポートされている機能で重要なデータを常に高い優先度で転送するために使用されます。 QoS機能がないと、ネットワークのトラフィックが輻輳している場合、重要なデータが転送中に遅延する可能性があります。 QoSは、通常、マネージドイーサネットスイッチまたはPLCデバイスなどの特定の制御機器でサポートされている機能ですが、アンマネージドイーサネットスイッチではほとんど見られません。 ネットワークノードでフィールドサイトから複数のデータタイプを転送する需要が高まっている中で、すべてのノードに高価なマネージドイーサネットスイッチを導入するための余分な労力や費用をかけることなく、アンマネージドイーサネットスイッチでもこの機能を使用することにより重要なデータを時間内に転送できるようになりました。

アンマネージドイーサネットスイッチを選定するときは、重要なデータコントロールを優先できるQoSまたは同様の機能をサポートしていることを確認することが大切です。これにより、ネットワークをシンプルに保ち、不要な機能を備えた高価なマネージドイーサネットスイッチに時間と労力をかけることを避けることができます。

Quality of Service(QoS)
あらゆる環境での信頼性を検証
あらゆる環境での信頼性を検証

特定のアプリケーション要件に対しては、業界認定を取得しているアンマネージドイーサネットスイッチを選定することが信頼性を確認する最も簡単な方法です。しかしながら、すべての産業用アプリケーションが業界認証を必要とするわけではありません。 それでも、注意すべき2つの一般的な環境条件として考えられることは、極端な温度と高い電磁干渉があります。ワイドの動作温度と冗長電源入力を備えたアンマネージドイーサネットスイッチは、過酷な条件下でもネットワーク動作を継続して安定した稼働させることができます。 運用中に電源障害やポート障害などの緊急事態が発生した場合、アンマネージドイーサネットスイッチは、オペレーターに警報を発信してオペレーターが即座に応答できるようにします。

関連資料
アプリケーションノート:信頼性の高いネットワークを容易に拡張するEDS-2000-ML

上述した3つの基準を参考にして産業用アプリケーションに適したアンマネージドイーサネットスイッチを見つけることができます。Moxaは、急速に拡大する産業用ネットワークのニーズに対応するためにさまざまな産業アプリケーションに適する超スモールスモール形状でありながら信頼性、容易な導入、さまざまな産業用アプリケーションに対応できる柔軟性を提供できる、新しい一連の産業用アンマネージドイーサネットスイッチ(EDS-2000-ELシリーズおよびEDS-2000-MLシリーズ)を開発しました。

産業ネットワークの詳細については、カタログ「産業用コネクティビティとネットワーキングガイドブック101 - 初級編」をご覧ください

カタログ:産業用コネクティビティとネットワーキングガイドブック101 - 初級編

製品情報 (EDS-2008-ELシリーズ)

製品情報 (EDS-2010-MLシリーズ)

製品情報 (EDS-2018-MLシリーズ)

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