技術情報

産業用ネットワークソリューション

2020/03/24
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Ekahau

初心者のためのEkahauワイヤレスツールガイド

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はじめに

Wi-Fiの電波は、有線通信と違い目で見ることができません。現に、今でも沢山の電波が空間を飛び交っています。現在、Wi-Fiは、どこにでも使われています。一般家庭でもAPを購入して適当に設置すれば、表面的にはそれなりの機能で動作するのでWi-Fiは非常に簡単であると思われがちですが、多くのユーザがいる企業で各自がWi-Fiを使いスムーズなオペレーションを実現したい場合や、生産を司る多くの製造機械、金属棚や障害物、移動体のある産業現場で信頼性の高い通信を実現するためには、単にAPをむやみやたらに設置すると通信ができない場所や通信の遮断が頻繁に発生し生産に打撃を与えます。そのためWi-Fiは、複雑な課題を秘めている技術であると言っても過言ではありません。特に、Wi-Fiに関わる業務を日常的に従事しているワイヤレスの専門家でさえ適切なWi-Fiツールがないとその設置が困難であると感じています。このガイドは、Wi-Fiを初めて使用する場合でも、再度、Wi-Fiを学習したいと考える人のためにも、優れたWi-Fiの設計、導入、および維持するために必要な基本的なツールについて解説します:

このガイドは、Wi-Fiを初めて使用する場合でも、再度、Wi-Fiを学習したいと考える人のためにも、優れたWi-Fiの設計・導入・維持をするために必要な基本的なツールについて解説します:

優れたWi-Fiの設計・導入・維持

優れたWi-Fiの設計・導入・維持をするために必要な基本的なツールのご紹介

ワイヤレスネットワークスキャナ
何のために使用しますか:

近くのワイヤレスネットワークに関するさまざまなネットワークパラメータをすばやく収集して表示します。この情報は、コンフィギュレーション問題の確認およびチャネルコンフリクトを解消するためのチャネル割り当てのグラフィカルな可視化を提供します。

どのように機能しますか:

多くのスキャナは、デバイスにビルトインされた無線を利用してパッシブスキャンを実行します。近くのワイヤレスアクセスポイントから送信されているビーコンフレームを受信することによりビーコンフレーム内に含まれる情報を復号してテーブルに表示します。チャネル情報は、一般にグラフィカルな可視化を使用して表示します。

考慮すべき事項:

  • スキャンの結果は、スキャンの実行するために使用されているデバイスをビルトインしたWi-Fi無線の機能に制限されます。使用しているデバイスが解析しようとしているチャネルと帯域をサポートしていることを確認することが必要です。
  • Wi-Fiスキャナの結果は、1か所に限られます。Wi-Fiネットワーク全体をマッピングするには、Wi-Fiサイトサーベイツールを使用する必要があります。

ワイヤレスネットワークプランニングツール
何のために使用しますか:

ワイヤレスネットワークを設計、必要なアクセスポイント数および各ワイヤレスアクセスポイントを最適な位置にインストールことを決定します。

ワイヤレスネットワークプランニングツール
どのように機能しますか:

ワイヤレスネットワークを設計するための方法はいくつかあります。最も一般的な方法は、予測設計です。フロアの平面図をインポートし、物理的環境(壁、ドア、エレベータの昇降路など)をモデル化することから始めます。アクセスポイントの位置をシミュレートし、無線信号の伝播を可視化してカバレッジと容量の要件が満たされていることを確認します。
他の一般的な設計方法は、APオンスティック(APoS)と方法と呼ばれています。これにはアクセスポイントを支柱または三脚の上に取り付ける必要があります。サイト全体で事前に計画された場所にアクセスポイントを一時的に配置することで、すべての要件が満たされるまで各アクセスポイントのカバレッジエリアをマッピングします。

考慮すべき事項:
  • 3Dプランニング:Wi-Fi信号は、あらゆる方向に伝播します。従って、真の3Dプランナーを使うことは、環境全体に配置されているさまざまなオブジェクト(物体など)の高さだけでなく、フロアの上下への信号伝搬を考慮に入れることが重要です。
  • 自動化機能:プランニングプロセスは、しばしばスキップされるか、時間の制約のために正しく実行されないことが多々あります。自動化機能を備えたプランニングソフトウェアは、面倒な作業を大幅に自動化することで多くの時間をセーブすることができます。
    • CADファイル:AutoCAD(DWG)ファイルは、フロアプランをインポートして壁やオブジェクトを自動的に描画することにより多くの時間をセーブすることができます。
    • APオートプランナー機能:3Dでネットワークをすばやくプランニングすることにより多くの時間をセーブすることができます。
    • チャネル自動プランナー:"ボタンをクリック"により最適なチャネルプランを決定します。
  • キャパシティプランニング:Wi-Fiデバイスの数は増え続けていることから高度なキャパシティプランニングと解析の必要性がますます強調されます。
  • 更新:Wi-Fiテクノロジは、急速に進化しています。最新の進歩を追従できる、最新のWi-Fiアクセスポイントとアンテナを含むプランニングツールを選択する必要があります。
ワイヤレスサイトサーベイツール
何のために使用しますか:

ワイヤレスサイトサーベイツールは、新しいワイヤレスの導入を検証するために使用します。また、ワイヤレスネットワークのカバレッジ、スループット、干渉、チャネルのオーバーラップなどヒートマップをクリエートすることで既存のワイヤレスネットワークの最適化とトラブルシューティングを可能にします。

ワイヤレスサイトサーベイツール
どのように機能しますか:

ワイヤレスサイトサーベイは、無線環境に関する測定基準(メトリック)を継続的にスキャンして収集するためにラップトップまたはタブレットおよびワイヤレス測定デバイスで動作するサーベイアプリケーションを使用して実行します。
ワイヤレスネットワークのさまざまな側面とそれがどのように実行されているかの測定および検証をするために実行できる異なる種類のサーベイがあります。

  • パッシブサーベイは、無線チャネルを継続的にスキャンするために複数の無線を使用します。近くのワイヤレスアクセスポイントから送信されたビーコンを受信することで受信した情報は、マップに記録され、データを視覚化するためにヒートマップを生成します。
  • アクティブサーベイは、ワイヤレスネットワークへの接続およびネットワークが機能していることを検証するためにネットワークワイヤレスラジオ(通常はビルトインWi-Fiアダプタ)を使用します。また、pingテストまたはスループットテストを継続的に実施することによりパフォーマンスの状況を測定します。その結果、ネットワークのラウンドトリップタイム、ジッタ、パケット損失およびスループットを可視化するヒートマップを生成することによりネットワークがどのように動作しているかを明らかにします。

サーベイを実行する前に、正確なフロアプラン(平面図)を取得し、サーベイアプリケーションにインポートし、スケールを設定するためにキャリブレーションを実行する必要があります。サーベイデバイスによって測定基準が収集された場所を記録するためにマップをクリックしながら測定デバイスを接続してサイトを物理的に歩きまわります。

収集が終了した後は....

考慮すべき事項:
  • 背中と腕への負担を軽くしサーベイに使用できる優れたバッテリ寿命の超軽量デバイスを使用。
  • スキャンタイムを短縮し、同時にパッシブおよびアクティブサーベイを可能にする複数のワイヤレスラジオの使用。
  • 出荷時に調整されてなく、矛盾した結果を提供する既製のUSBワイヤレスアダプタではなく専用のWi-Fi測定デバイスが必要
ワイヤレススペクトラムアナライザ
何のために使用しますか:

スペクトラムアナライザは、電子レンジやコードレス電話などの非802.11干渉の発見、特定および軽減するために使用します。スペクトラムアナライザは、無線チャネルがビジー/フリーかどうかを測定することにより無線スペクトルのヘルス状態を検証することができます。

どのように機能しますか:

スペクトラムアナライザは、定義された周波数帯域にわたって無線電波の信号の検出と解析を可視的します。スペクトル解析を実行するには、スペクトラムアナライザをラップトップまたはタブレットに接続し、スペクトラム解析ソフトウェアを使用して電波信号を可視化します。また、一部のサイトサーベイアプリケーションと併せたスペクトラムアナライザを使用してサイトサーベイの実行中にスペクトラムデータの収集および表示をすることもできます。

考慮すべき事項:
  • サイトサーベイソフトウェア-サイトとスペクトラムアナライザの統合 - サイトサーベイを行っている間、スペクトラム解析は、アクティブおよびパッシブサーベイと同時に実行します。
  • スイープタイムと分解能帯域幅(RBW) - より高速なスイープタイムを使ったスペクトラムアナライザは、ビジュアライゼーションが頻繁に更新されるため干渉を見つけやすくなることを意味します。また、分解能が高いほど精度が高くなり干渉源の種類を特定することができます。
ワイヤレスパケットキャプチャツール
何のために使用しますか:

ワイヤレスパケットキャプチャツール (パケットスニファとも呼ばれます) は、近くのアクセスポイントまたはステーションにより送信されているフレームを受信するために使用するプログラムです。ログされた情報を解析して困難なワイヤレスネットワーク問題をトラブルシューティングし、ワイヤレスネットワークを更に最適化し調整することができます。

どのように機能しますか:

モニタモードにすることができるワイヤレスアダプタが必要です。モニタモードでは、アダプタは特定のチャネルのすべてのワイヤレストラフィックを受信できます。キャプチャツールは、シングルチャネルまたはチャネルを通して継続的にスキャンするためにアダプタを設定することができます。スニファは、各フレームのキャプチャし、キャプチャされたフレームを(PCAP) にログし、パケットアナライザを使用して保存および解析をすることができます。

考慮すべき事項:
  • ワイヤレスアダプタは、与えられた所定の時間にシングルチャネルで受信するように制限されています。複数のアダプタを使用すると、特にローミング問題のトラブルシューティングに有利です。
  • 既製の殆どのワイヤレスアダプタはモニタモードをサポートしていません。

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Ekahau製品とWi-Fiネットワークの設計・導入・維持に関するソリューションの詳細:

  • ESS-PRO-SW2:Wi-Fiネットワークの設計・解析・最適化・トラブルシューティングのためのプロフェッショナルソフトウェア
  • Ekahau Sidekick 2:6 GHz (Wi-Fi 6E),5GHz,2.4GHzに対応した高速・高精度のWi-Fi診断/測定装置
  • ECS-1YR:Ekahauのサーベイツールをより快適・便利にする追加機能とサポートを含んだサブスクリプションライセンス
Ekahau製品およびWi-Fiネットワークの設計、導入および維持に関するソリューションの詳細